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ホルン　「123RF」より借用・加工

■１■金管楽器の構造はシンプルで、口に接するマウスピースと音を大きくするベルとそれらを繋ぐ管からなる。楽器の操作で音の高さを変える場合はスライドやバルブを使うが、それ以外に唇の形や息のスピードでも音高を変えられる。マウスピースだけでドレミファソラシドと様々な音を出すことができる。

■２■マウスピースとベルを結ぶ管の形状には、両端の内径が同一な円筒管と、マウスピース側からベル側に向かって内径が広がっている円錐管に区分されるが、実際の金管楽器は両者が組み合わされている。円錐管の太さ､長さ､形状と、円筒管の太さが音色に影響を与える、円筒管の長さはあまり関係がない。

「Ｂ＆Ｓ」より借用・加工

■３■現代の金管楽器における倍音列以外の音高を得るための仕組みには、｢スライド｣と｢バルブ｣の２種類の方法がある。音高を調節するためのもっとも古い仕組みの一つであるスライドは、２重にした管を移動させて伸縮させる構造を使用し、これにより３全音(６半音)下までの任意の音程を得ることができる。

■４■バルブは主管の途中に取りつけられ、バルブの容器には迂回管が接続されている。迂回管によって空気の流れる管の長さが伸びて音程は下がる。３つのバルブを持つ楽器の多くは、全音下がる１番､半音下がる２番､全音半下がる３番を人差し指･中指･薬指に対応させて最大で約３全音下げることができる。

「防府ウィンドシンフォニー」　より借用・加工

■５■４番目のバルブは２音半(完全４度)下げることができるが、他のバルブとの組み合わせでは、運指上で出そうとする音よりも音程が高くなってしまう。この低い音になるに比例し、音を下げるために必要な管長が徐々に長くなることの解決策として、補正のコンペンセイティング・システムが導入された。

■６■正しい音程を演奏するために無段階に調節可能なスライドは、構造が単純で管の曲がりも少ないためによい音質が得られ息の抜けもいい。その反面、腕の屈伸によりスライドを伸縮操作するため、身体的動作には限界がある。また滑らかな動作と息漏れの防止のために、高精度での加工･調整が必要となる。

「デジマート」　より借用・加工

■７■トランペットはよく通る華やかな高音域が特徴で、音高は唇や息とバルブを使ってコントロールする。メロディやソロパートを担当することも多い。コルネットはトランペットを少し小さく、音色もトランペットより柔らかい。演奏方法も似ているのでトランペット奏者が持ち替えて演奏することも多い。

■８■ホルンはかたつむりのような形が特徴の金管楽器で、柔らかく素朴な音色で、美しいハーモニーでメロディを支える中音域を担当する。トロンボーンはバルブやキイはなく、長いスライドを動かして音程を変える。ビブラートや演歌のコブシなど歌うような表現が可能で、伴奏からソロまで幅広くこなす。

■９■ユーフォニアムはチューバを一回り小さくした形をした、比較的新しい楽器だ。中低音域を担当し、包容力のある温かい音色である。チューバは金管楽器で最も大きい。音も最も低く主にベースラインを担当する。法螺貝やサッカーの南アフリカＷ杯で有名になったブブゼラも金管楽器に分類されている。

rewitten on 20240325 Monday