029:ウィルスは４人称

■「ウィルスは４人称」って自分で言ってみて、これは結構名言だなと思った。今回の新型コロナウィルスに関しても様々な背景と思惑、諸国や各個人の事情が多重多層に折り重なって、様々な共謀論も実験とシミュレーションからのオーバーフロウからなにから、全て含めた自然の采配まで、どれもこれが決め手という単純なものではないことが分かる。

■そもそものウィルスは現段階までの科学では生物と非生物の界面という地位をしっかり確保していて、何より１人称、２人称、そして３人称に明確に立て分けられない。自分にもあるかもしれないし、あなたとも共有しているかもしれない。逆に自分だけ別枠かも知れない。ここ、そこ、あそこにもいないミクロマクロ過去現在のどこ？だったりもする。

■俺が私だけが…という西洋的な自己・自我と他者・他物との明確な立て分けによる世界観の終焉とも言えるかも知れない。日本語の本質的な意識で語るならば、最初からそうなんだけれどね。でもその両方が使えるアドバンテージを持ってたはずの私たちもまた、どこかうっかり無自覚に半分手放していたきらいがある。でもまだギリ間に合う。多分。

2020.04.02 Thursday