47059

■１■連日未明に環界歩行を続けていたが、こちらから問わねば何も語らない身体が少し疲れ気味のようなので、今日の１万歩は脳内歩行に切り替えることにした。今日の道筋は綿棒多面体で、出発点は１辺１の正12面体だ。正12面体の線数は30本だが綿棒30本だけでは、各面の正５角形は歪んで自立できない。

■２■補強のために各正５角形から内側に５本ずつ５角錐の形で入れ込むと、自重で潰れることなく重力に対して自立する。補強した綿棒は全部で60本だが、この補強した部分だけを見ると、それは１辺がφ2(＝2.618…)の大星形12面体になる。条件は満たしてはいるが凸でなく凹なのでプラトン立体ではない。

■３■この綿棒60本からなる大星形12面体だけでも自立はしないので、１辺１の正12面体と支え合っているとも言える。大星形12面体の内部にある空白は、１辺１／φの正20面体でもある。綿棒でこの１辺１／φの正20面体を作ると、その形状は小星形12面体となる。これは綿棒で作るほぼ最小の立体でもある。

■４■この小星形12面体の愛称は｢星の種｣である。今後も５芒星が入った綿棒多面体の一部を｢星の～｣と呼ぶことになる。この星の種の１辺１の正３角形から全部で20個の正４面体を立ち上げると、その頂点群は１辺１／φの正12面体となる。その各面に綿棒で作った５芒星を張り付けると５芒星12面体となる。

■５■この５芒星12面体を星の籠(カゴ)と呼ぶ。星の籠の中にある１辺１の正３角形から全部で20個の正４面体を立ち上げると、今度はその頂点群が１辺１の正12面体となる。｢星の種→星の籠｣も｢星の籠→１辺１の正12面体｣も星の籠自身も、それ構成する綿棒は全て黄金分割点で交差する60本からなっている。

■６■これで最初の１辺１の正12面体から大星形12面体、小星形12面体、５芒星12面体と繋がって１辺１の正12面体に戻って来たことになる。正12面体から内側に５角錐を12個入れ込んだが、外側に立ち上げると正12面体のダ・ヴィンチの星という形になる。全部で30＋60＋30＋60＋60＋60＋30＋60＝360本だ。

■７■なお５芒星12面体の各２点から綿棒２本をΛの形で垂直方向に30個立ち上げると、１辺１の正12面体へと繋がる綿棒と重なって30個の５芒星が形作られる。そしてその頂点を繋ぐと１辺が１の20-12面体になる。またこの20-12面体から内側に５角錐を12個入れ込むと、その頂点が１辺１の正20面体になる｡

■８■また外側に５角錐を12個立ち上げると、全体が１辺２単位の正20面体になる。さらにその12個の頂点に逆向きの５角錐を立て、それらの間に１／２体のベクトル平衡体で接続すると、１辺１の切頂20面体(バッキーボール)となる。道はさらにオオモノスシまで続くが､今日の綿棒多面体10000歩は終わりだ。

20251106 Thursday