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■１■北上シリーズも４日目。スタートは昨日と同じ｢なんや｣の鋭角Ｙ字路を右へ。名古屋高速２号東山線を跨いでから住宅街を北東に進む。14℃、体感温度12℃。体が寒さに慣れたので汗ばむのが早い。歩きながら思考すると言っても言葉だけでは伝わらない。そればかりだと今度は静止しての思考を忘れる。

■２■昨日の池下から１つ東の地下鉄覚王山駅で県道60号を渡り、そこからまた改めて鋭角の細い道に入っていく。この辺りは地図で見ると直交のかけらもない曲り道が複雑に入り組んだ迷路のようだが、歩いてみて分かるのは微妙に上下する坂道が多く、川の流れのように道筋も高低差が規定していることだ。

■３■地図で見てただ道なりに進めばよいと思っていたが、道が交わるたびに左右の道の高低と曲がり方が異なるので、ぼーっとしているとすぐに道を間違ってしまう。｢名古屋は平坦で坂がない｣とか公言してたけれど、坂のあるところは坂だらけだった。坂道のある土地の方々には心よりお詫び申し上げたい。

■４■この辺りの夜の道は直交系の方向感覚が役にたたない。曇り空で空の星々の羅針盤も見えない。曲がりくねって先も見えず最初は困惑していたが、だんだんそれが楽しくなってきたら、広い県道30号に出た。コンビニ前の信号を渡り左へ。また坂だ。この辺りの地名が丘や台ばかりなのにようやく気づく。

■５■直交３軸だけでなく５重対称性の立体に目を向けようと公言してきたけれど、直交ばかりの地図上の道に対して様々な角度で交差しながら曲がりくねる道筋が、３Ｄの２Ｄへの射影のように思えてきたら、茶屋ヶ坂の直線的な大通りに出た。ここは知っている。地下鉄名城線の茶屋ヶ坂駅のある交差点だ。

■６■ここを右折して道なりに直進だ。平凡で退屈だと言っていた直線道路の有り難さを味わいながらずんずん歩く。千代田橋南信号まできたら、今度はそこを左折だ。真っ直ぐ進むと千代田橋がある。この４日で４つ目の矢田川越えの橋だ。しかし曇り空だからだろうか、橋上から東を見ても朝の気配がない。

■７■立ち止まると汗が冷えて寒いのでどんどん進むと信号がある。昨日乗った瓢箪山駅から続く名鉄瀬戸線だ。今日もここから右折して線路際を東に向かって歩いていく。駅前にターミナルがある小畑駅をスルーしてさらに東進すると、かつての線路を地上に置いて、線路はままどんどん高架線になっていく。

■８■結局１つ先の喜多山駅まで歩いて､11680歩か。思ったより遠くまで来れるものだ。空は明けたが灰色のままで、今日はピンク染めなしか。さすがに汗をかいたので、１本やり過ごして洗面所でゆっくり着替えをした。ホームが短く感じる。全４両なのか。電車が来る。混んでいる。元気だから問題はない。

■９■終点まで窓外と乗客を見続けながら、今日の気付きは地図上で曲道だらけで迷路のように入り組んだところは坂が多い土地だということと、人体は上り坂では前のめりに、下り坂ではのけぞり気味になって膝などの負担を減らしていることを、身体を介して内と外で１つ事として理解したことだと考えた。

20251105 Wednesday