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■１■９℃､体感７℃｡11月に入って一段と寒くなった。体が季節の端境期越えに慣れるのに２週間ほど掛かるが、過去の寒さ想起も併用すればその変化にも能動的になれる。北上歩行の３日目は、一部音楽ファンに有名な｢なんや｣が船の舳先のような位置にある、塩付通から鋭角に分岐した道筋からスタートだ。

■２■昨日の直線的な大通りとは違い、曲線的で入り組んだ道筋を進むのだろうと心構えていたが、案外道なりに真っ直ぐ進み続けたまま東山線の池下駅に出た。何かの事件なのだろうか、一般車を囲んでパトカー３台の赤色警光灯が目まぐるしく点灯している。立ち止まると薄汗が冷えて風で寒いのでスルー。

■３■片側３車線の道も４車線の道路も、ほとんど車がいないので堂々と歩く。大きな交差点が赤信号でも、２～３台の車が過ぎれば人間最優先の道になる。目を閉じればさらに車の音に敏感になる。隣の信号が青になり高速で近づいて来る車群の音は、夜の湘南の海で目を閉じて聞いた潮騒のように少し怖い。

■４■知らない道を歩くのが楽しいので、両手を振って時速５kmで歩き続けたら、５時20分には名城線砂田橋駅がある交差点に着いてしまった。直進して矢田川を跨ぐ宮前橋まで来ても、東の空は赤白み始めたばかりだ。明けの明星が輝いている。ゆとりーとラインと対岸のマンション群の絵づらがシュールだ。

■５■橋を渡り切ると踏切の音が聞こえた。名鉄瀬戸線だ。先の交差点近くに守山自衛隊前駅がある。このガイドウェイバス高架線が乗っかる道を直進しても、始発は５時50分台なので当分帰路はない。ならばと右折して名鉄の線路横を歩くことにした。昨日とはまた違う線路沿いなのだが、まだ日の出は遠い。

■６■線路のすぐそばを進むと、やがてちょっと安普請に見える瓢箪山駅が見えてきた。時刻表が目に入り、栄町行き５時45分がもうすぐ来ることが分かった。先に進んでも次がいつ来るか分からないので、取り敢えず乗ることにした。瀬戸線に乗るのは初めてだが、早朝なのに結構混んでいてほぼ満席だった。

■７■乗り換えだろうか、途中の大曽根で客の半分ほどが降車した。終点の栄町駅からほぼ無人の栄地下街に出てスマホの万歩計を見ると、まだ8700歩だった。そのまま久屋大通駅から桜通線に乗り換える前に、折角だから久屋大通公園の北端の外堀通りまで往復してみた。寒い夜明前だからか人影が全くない。

■８■寒く引き締まって人がほとんど見えない久屋大通公園界隈の朝もいい。ようやくビル群の高層部分に朝日が当たり始めるのを見てから、桜通線の６時33分徳重行に乗って帰路に就く。この時間でもまだガラガラなんだな。御器所に着いて地上に出ると、完全に明けた朝の青空が広がっていた。ただいまっ！

20251104 Tursday