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■１■５時42分御器所始発の桜通線に乗り、５時58分に名古屋駅に着いた。地下３階から長いエスカレーターに乗り、太閤口側のＪＲ改札口に入ったら、東海道線普通の発車ホームは一番遠い２番線だった。６時00分発豊橋行きに間に合うか。連絡通路を走った。階段を昇り切ったら、目の前でドアが閉まった。

■２■くっそー、息切れだけが残る。地下鉄の出口選択さえ間違えなければ。まあ乗り換え２分でも足掻く自分は嫌いではないが。今日はここからJRの笠寺駅まで行くのだ。次の16分発の列車が12分に入線してきた。余裕で４分席に座ってから発車。車窓からの空は美しい。尾頭橋･金山･熱田ときて笠寺に着く。

■３■６時30分､９℃､体感７℃か。寒いな。小さな東口側に出て、線路際を歩く。西の空の雲が美しい。目の前を歩く若い女性がスマホを出して同じ雲を撮っている。何かちょっと嬉しい。名古屋環状線に行き当たったら左折だ。後はひたすら道なりに進めば、昨日一昨日の道筋に並進のまま御器所に至るはず。

■４■ただし今日はラッシュアワーの交通機関を避けるのと、パターン崩しとで進行方向を逆にしてみたのだ。道は緩やかにカーブして、昨日乗った名鉄のガードをくぐると北に向かう。大通りなので猫はおらず、犬の散歩がやたら目に付く。道は名鉄桜駅まで並走した後、昨日乗り換えた桜本町交差点に出る。

■５■ここからは桜通線の上を歩くことにもなるのだが、新瑞橋駅近くのイオンモールやメガドンキなどとこう繋がるのかと改めて知ると新鮮だ。地図での理解と、体感からの納得とは全くの別物だと言えよう。明るくなって多くのものが目に入るので退屈はしないけれど、それでも本当に真っ直ぐな道だなあ。

■６■ほとんどが夜道の中で見た街並みの朝は、初見のような再見で新鮮だ。｢カフェまめ猫｣もアプローチ方向が逆だとイメージが少し違う。方向が反転しただけでも、何とイメージが固定されているのかと痛感する。地下鉄の出入口前を通ると、暖かい空気がフワ～ッと流れ出るのを感じ、改めて寒さを知る。

■７■この通りにはほとんどないので、名古屋市立博物館前のアーケードは結構好きだ。ピクシーが監督をして名古屋グランパスが優勝した頃は結構来ていたけれど、最近はもっぱら夜間歩行だけだな。それにしても2023年に始まった市立博物館のリニューアル工事は長いな。2026年に本当に終わるのだろうか。

■８■桜山駅の出口で待ち合わせしていた高校生男女。はるか昔は羨ましがっていただろうが、今ではもっぱら爺婆目線で微笑ましい。祖父母たちも自分たちをこのような眼差しで見ていたのだろうな。視座の反転は強制し過ぎなくても自然に起こるものだ。親子３代ならば、真ん中が一番何も見えなくもある。

■９■７時50分、無事御器所交差点に到着。10500歩か。自宅からここまでを差し引けば、ほぼぴったり10000歩だな。気温10℃、体感９℃。全く疲れも感じないし、気分は上々だ。おはよう、通勤通学で駅に急ぐ人たち。おはよう、御器所。干渉不可のタイムトラベラーのように、世界をずっと眺めていたい。

20251029 Wednesday