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■１■午前７時は４℃だった気温も、今日はマックス18℃まで上がるとか。気温差14℃はきついな。今日も川辺を歩く。御器所から桜通線で名古屋駅まで出て、そこから名鉄に乗り継ぐ。初めてだったので少し戸惑ったが、無事東枇杷島駅に辿り着いて下車。後は徒歩で庄内川に出て、川下に向って左岸を進む。

■２■それにしても初春の川辺に佇むだけで湧いてくるこの幸せな気持ちは何だろう。弾けそうな大歓喜や至福の絶頂に比べれば、それは儚く移ろい易い情感かも知れないが、最近は正にそんな感覚を味わうべく生きている気さえする。取り敢えず持参した１:φの２重の20-12面体にそんな思いを乗せ撮影する。

■３■しばらく歩くと、ＪＲと新幹線が庄内川を跨ぐ架橋があった。最初は綿棒多面体と庄内川と新幹線のスリーショットにひとりときめいた。しかし数分間隔で通過する新幹線が上下合わせて２～３分ごとに橋を渡るので、山手線かよ！東山線かよ！とひとりツッコミ。その感動も何やら萎み薄れてしまった。

■４■川岸を更に進むと、何かの大会だろうか、高校生らしき野球チームが幾つか広いグラウンドに集まって、三々五々練習をしたり弁当を頬張ったりしていた。多数の女子マネージャーもいて少し華やかだ。穏やかな日差しを浴びる冬枯れの葦や枯れ木立ちを先に進んだら、遥か後ろで試合開始の掛声がした。

■５■家を出た時は３枚の服を着ていたのだが、２枚脱いで半袖のＴシャツ１枚で心地よく歩く昼下がり。遠くで眠くなるようなレシプロ機の音がする。数十メートル先で猫がゆっくり竹林に入って行った。エサを上げようとカバンをまさぐりながら近づいて行ったけれど、もういない。川岸にも猫はいるんだ。

■６■さらにしばらく行くとずっと先に今度は黄色い猫がいた。と思ったら、びょーんと草むらに飛び跳ねた。狩りをしているのだろうか？近づいていったら、小鳥のようなものを咥えてびょーんびょーんと飛び跳ねて藪の中に消えた。え、猫じゃないの？狐なの？まさかこんな川辺に？確かめる術はなかった。

■７■川面は小道から数メートル右だけど、堤防と道路は左側100ｍ以上遠くにあり、その間は公園だったり雑木林や畑や砂山だったりする。川の流域は本当に豊かで、色々な動物が生息している。そう思っていると豊公橋近くの竹林の中には幾つかの掛け小屋があった。人間も川岸の界隈に生息しているらしい。

■８■高い竹林の中はジャングルのように暗く密で、下手に奥に入ったら迷って出てこれなくなりそうだ。それでもそのすぐ外には黄色の菜の花が咲き始め、木々の芽も膨らんでいる。爆発的な春がすぐそこまで来ている。これからまた何度も訪れて、体中で春の中を歩かなくてはならないことがよく分かった。

20250321 Friday