■１■ベビー綿棒30本で作った｢星の種｣(小星形12面体)が、朝日の中で輝いていた。本当に美しいと感じる。同じような感慨を持つ人は少ないのかもしれないが、皆無ではないと考える。ベビー綿棒60本で作った｢星の籠｣(５芒星12面体)をその隣に添える。どちらも５芒星のみから出来ている形だとも見て取れる。
■２■ベビー綿棒30本を黄金比で交差させてできる｢星の種｣(小星形12面体)。この12の頂点から綿棒60本を使って１辺１単位の正４面体を20個立ち上げると、その頂点は正12面体の形になる。この頂点間の距離は１／φなので、その12面を綿棒60本を使って５芒星で埋めると｢星の籠｣(５芒星12面体)ができた。
■３■ベビー綿棒60本を黄金比で交差させてできる｢星の籠｣(５芒星12面体)。
この20の頂点から綿棒60本を使って１辺１単位の正４面体を20個立ち上げると
、その頂点は正12面体の形になる。この頂点間の距離は１単位なので、その12面を綿棒30本を使って５角形に繋ぐと正12面体になる。実によく似ている。
■４■｢星の種｣と｢星の籠｣が連結するように、｢星の籠｣が正12面体とも連結するが、この２者はさらに１辺１単位の20-12面体とも連結している。これを全て５芒星だけで作ってみよう。｢星の籠｣(５芒星12面体)は５芒星12面からなる立体だった。この30本の線上に30個の５芒星を立ち上げると正12面体ができる。
■５■30個の５芒星を全て１辺だけ着色しておけば、その関係が分かり易い。そしてその30個の５芒星の頂点を結ぶと20-12面体ができる。またその20-12面体となる60本の各線は、全て最初の５芒星12面体の60本の線と平行で、その連結の形は60個の正方形としても見て取れる。この３重連結を｢星の間｣と呼ぶ。
■６■ところで３重のバッキーボールを綿棒多面体として作ったことがある人は思い出してほしいのだが、この１辺１単位の20-12面体はバッキーボールの第２層と同じ形でもある。そして中心になる第１層は１辺１単位の正20面体だった。そしてそこから立ち上げる第３層のバッキーボールは切頂20面体である。
■７■第２層の正５角形部分に60本加えて正５角錐にすれば２倍体正20面体になり、第３層の正５角形部分に60本加えて正５角錐にすれば３倍体正20面体になる。複雑に見えるこの３重の綿棒多面体も、見方を変えればシンプルに１倍体･２倍体･３倍体の正20面体の３層構造と重なっていることが分かるだろう。
■８■古代ギリシャのピタゴラス学派の象徴であり、安倍晴明が用いた呪符でもある紋形で、陰陽五行説では万物を陰陽２元と木火土金水の５元素で捉え、５角形と５芒星を用いて説明する。十干十二支の60や黄金比も自然に立ち上がるこの５芒星を、今立体に立ち上げて世界を見る視座も必要ではなかろうか。
20250223
Sunday
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