45095

■１■心の中の名古屋駅を見るために地下鉄に乗って現地に行く。心の中も抱えて現地に行くのが３次元空間でのマナー。日本語空間はそれを内包しても一切その容量が変わらない。２つの空間を貫く視座として、重心が正４面体の４頂点になるよう構築された４重の小星形12面体である綿棒多面体を持参する。

■２■ＪＲ駅舎と合体している高島屋は１日２日とお休みだ。大名古屋ビルジングもＪＲゲートタワーズも殆どが全館休日だ。名鉄百貨店も近鉄百貨店も１月１日はお休み。ユニモールも多くの地下街も一部飲食店以外は全店シャッタード。交通機関は休日ダイアで大晦日から続いて運行中だけれど空いている。

■３■駅も含めて周囲の施設をグルグル歩いて回ってみたけれど、全部シャッターが下りていて人っ子一人いない通路も沢山あった。これはこれで何やら清々しい。こんな光景を見たことがある。コロナ全盛の頃の大阪駅界隈でだ。京都では外人がおらず、日本人すらまばらだった。今の現状とは真逆の有様だ。

■４■災いの時も寿ぎの時も究極は似たような見栄えになるのかな。混雑しているとはいえ、名古屋駅ですら一昨日昨日に比べればほっとするような人の流れだ。そして外人が多い。こちらの姿勢の慣れや変化も大きい。１週間前の名古屋駅は個人的に情報過多で気おされそうな有様だったが、今はむしろ逆だ。

■５■様々な人達の歩き方のバリエーションやパターンも自らのノーマルな捉え方の帯域に収まり、ただただスムーズに歩き流れていく人波として、刺激的なところを見つけるのが難しい。目の前では大事件も小事件も起こらない。静かなのだ。そしてこれらは好ましい。毎月１回は新年があればとか愚望する。

■６■欧米の多くでは軽食を取るだけでも３～４千円相当は掛かるというし、チップの算段も面倒くさい。日本では店を選べば千円も使わずに牛丼やかつ丼や弁当も食べられる。個人的にはそのような恩恵すらも選択しない別枠老人に身をやつしてはいるが、多岐に分かれ行く2025年のより良い道筋を選択する。

■７■帰りの地下鉄でつくづく思ったことは、年長者は最初から優先席に座る方が、一般席に座ってしまって優先席が空いていたり、若者にいろいろ気を使ってもらうよりも良いのだなということ。そして本当に必要な時は、より必要としている人に能動的に譲る余裕を持ち続けられるということ。奥は深いな。

■８■年末年始などは人間の都合で面倒だなと思っていたけれど、鹿威しに水がだんだんと溜まり、マックスになるとざあっと流れてコーンと音を出すように、時の流れも太陽や月の周期に合わせてある時にリセットするというのは自然の摂理に近いかな｡それでも今日のように夕刻の空は必ず異なる美しさだし｡

20250101-2 Wednesday