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■１■師走下旬だ。１℃、体感０℃。６時50分に家を出て、御器所から地下鉄鶴舞線で浅間町までワープ。地下鉄車内は温かい。昨日の１歩ごとに走るか歩くかの選択ストレスを回避すべく、今日は水回り歩行で最後に残していた堀川の名古屋城から水源までの道筋を遡るルートを選択した。筋肉痛に抗わずに。

■２■走り続けなくて良いと決めると、返ってできるだけ走ろうとする自分がいるのを知っている。騙す自分と騙される自分、あるいは甘やかす自分と頑張る自分、そしてそれらを見ている自分がいる。見ている自分はもう名はない。自分と自分以外の環世界という分別のない視線。言語化から常に外れる自然。

■３■名古屋城のお堀の北西角には筋違橋がある。｢すじかい｣を｢すじちがい｣と誤読したのはまだしも、｢戦前の鋼方丈ラーメンで有名｣という説明文から、近所に長命なラーメン店があるのかと勘違いしてた。主桁と橋脚・橋台を剛結構造にした橋梁の一形式で、ラーメンは｢骨組み｣を意味するドイツ語だった。

■４■その筋違橋から堀川は北西方向にほぼ一直線に伸びている。７時30分スタート。寒さで指が痛いので手袋をする。鼻の外内も痛寒い。今後はマスクも必要かな。川面を見ると落ち葉がかなりのスピードで逆流している。堀川は満潮時に流れの逆行も起こる感潮域らしいが、こんなところまで影響するんだ。

■５■名城公園のへりを抜けると名古屋高速１号のインターチェンジがある。狭い敷地に設けた２層式ツインループで、航空写真だと２つの円にしか見えないが、川岸の遊歩道はそれを見事に潜っている。両岸を桜並木が続いているので、春はさぞ美しかろう。水際の遊歩道が整備されているのに水質が残念だ。

■６■ずっと街中を流れるので沢山の橋が架かっているのだが、地下に名城線が走る名古屋環状線を越えてすぐにある猿投橋で川の様相がかなり変わる。猿投橋の直下にはちょっとした滝のような段差がある。下流は護岸の深い都市型の河川であり、上流は草生えの土手に囲まれた潮の逆流がない浅い川である。

■７■猿投橋より上流に向かっての右岸は整備されていて、水の流れも早く透明で綺麗だ。赤い山茶花や黄色い銀杏の落ち葉も美しい。御用水と呼ばれる名古屋城の用水路を埋め立てて御用水跡街園として整備されており、散策路も様々形式で飽きない。写真を撮っているうちに気づけば黒川樋門に着いていた。

■８■やはり景色を眺めながらの歩き走りは気持ちが良い。最後に矢田川の橋の真ん中まで行ってみた。このままゆっくり川下り散歩しても良いなと思ったけれど、今日は大人しく上飯田から帰路に就くことにした。今回は服装を真冬の重装備にしたのだが、汗だくにはならなかったので、着替えも不要だった。

20241220 Friday