45081

■１■７時出発。３℃、体感０℃。いや知ってはいたけれど、両手が冷たい。今日の日の出は６時56分。近所のマンションの半分が茜色に染まる。もう出勤の人達がマスクとマフラーをして小走りに駅に向かっている。建物には日が当たり、道路はまだ冷たいままだ。あれ、ちょっと今日は体が前に進みにくい。

■２■今日は近所をぐるりと７kmコースの予定だったが、５分ほど北に走ってから何か体中が痛いのに気づく。もっと早く気付けよ。風邪の影響ではない。鼻水も出てないし。ああこれはあれだ、昨日の調子こいてハイペースで走り過ぎた因果だな。無理は禁止。それでも腕を大きく振ると体は素早く前に進む。

■３■今日のコースをわずかに縮小する。走りは歩きより自らの体重負荷が膝周りに加わる。それは知識では知っていたが、体感でも自得した。この感覚は知っている。スポーツをしていて練習が多すぎた時の疲労ではなく、高校でサッカーを始めた最初の１～２週間の筋肉疲労だ。持続の意思が試される期間。

■４■最初の<歩き-早歩き-歩き-早歩き>を、<走り-歩き-走り-歩き>にシフトしたはずだが､今日のは<遅走り-歩き-遅走り-歩き>だった。無理を自禁した。登山家には非常時に登頂を断念して下山する勇気が必要だと言う。今は走るが登山で歩くが下山。１歩１歩で選択を迫られる。第一目標は無事帰宅する事。

■５■空を見ると、青空の中に宵越しの立待月の残滓が白く浮かんでいる。まだこんなに高いんだ。月齢18.5位の明るい部分以外は青空に溶け込んでいるのが不思議だ。おっと、大腿四頭筋だけでなく、ふくらはぎも少し疲労しているな。ここは下腿三頭筋というのか。こんな筋肉名の覚え方はちょっと嫌だな。

■６■道筋を変えたので今日も川名公園に出た。冬桜を改めてみる。花穂が白と薄桃色の花びらが混在している。合戦時に源氏が白旗、平氏が赤旗だったことから、１本の木に赤と白の花が咲くことを｢源平咲き｣と言う。しかし桜の源平咲きはないらしい。ひょっとして冬桜と寒桜の混血なのだろうか。面白い。

■７■林を通る。昨日フェイント練習して筋肉に過負荷を与えた現場だ。昨日は曇りだったが、今日は長い光と影を落ち葉の上に伸ばしている。紅葉した樹に朝日が逆行を浴びせている。日本は本当に美しいと思う。そこを抜けると小学生の集団登校に出会う。日本独特の平和な日常風景なのだよな。乱すまじ。

■８■帰宅して部屋の襖をあける。え、何これ温かいんですけど。電気ストーブ付けっ放しにはしていないよな。出る前に東４面の窓のカーテンを全開で出ただけなのに。陽光の温かさを改めて痛感する。今後は走りばかりの日々でなく、中には歩いて景色や名所を楽しむ日も入れ込もう。脆弱な筋肉｢披露｣感。

20241219 Thursday