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■１■午前５時55分、家を出て南に向けて走り始める。といってもいきなり無理せず、出る前に準備運動をした膝や腰や足首の確認をしながら、歩きと早歩きと小走りと走りのフォームを確認しながら。７℃、体感温度４℃。まだ真っ暗な街中だ。今日は交通機関を使わず、垂直方向への意識の第１歩的動きだ。

■２■取り敢えず30分間で行けるところまで行き、同じ時間で戻って来るという最初期の夜間歩行の新しいパターンだ。寒いのにまた暗い時スタートにしたのは、どれだけ歩くだけでなく動けるか分からないので、真昼間から敢行するのは不安と恥ずかしさゆえ。６時10分、もうバスが動いている。乗客もいる。

■３■重力とは｢重｣なる｢力｣でもあり、｢重なる力｣が｢動｣きの元ともなる。抗重力<anti-gravity>筋でなく合重力<syn-gravity>筋として､常に重力と共にある状態で動き、佇み、横たわり、歩き、走り、飛び、着地する。重心をずらすことで動き､重ねることで止まる。自らも重力と不可分な存在体から始めたい。

■４■瑞穂運動場の近くでは、こんな暗い時間でもランニングや犬の散歩や健康歩行している人が結構いる。いきなり「おはようございます」とあいさつされて返事を返す。ああ、そうやね、私もお仲間の１人だな。間違いない。思ったより自らの体がぐんぐん先に進む快感。遥か昔を思い出す。空が明け白む。

■５■伸ばした膝をいきなり落とすのでなく、少し間をおいて重心が追いついてから降ろす走り方だと、各部に不要な負荷が少なくなる気がする。色々体と話し合いたい。まだ暗い川辺に老婆が二人佇んで世間話をしている。川沿いに進むと、いきなり見覚えのあるバスターミナルに出た。新瑞橋の駅前だった。

■６■以前ここから山崎川が名古屋港に注ぐまでを見るためにリスタートしたところだ。既に沢山の出勤客が並んでいる。６時25分、ここで折り返すことにした。上着は脱いでいるので、立ち止まると寒い。別のルートで帰路とする。目の前を小太りのおじさんが走っている。ものすごくペースが遅い。頑張れ！

■７■冬も曙。ようよう白くたなびく街のシルエットぎわ、少し明りて紫だちたる雲の、水面に写り行くなどいとおかし。何と言おうか、西の空は曇りなのだけれど、全体的にうっすら赤らんで、青い空との対比が心地よい。過負荷にならないようアクセルとブレーキを常に意識する。車の運転はできないけど。

■８■心肺機能は少しずつ、腹筋背筋そして体幹も少しずつ鍛えていこう。７時ちょうどに帰宅。信号待ちと写真撮影などもあったので、まあ時速７km＋ってとこか。遅いな。まあ無理せず少しずつ伸ばしていこう。垂直方向への意識。縄跳びでも、子供のようにただジャンプするのでも良し。走り始めの初日。

20241216 Monday