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■１■今日は庄内川の昨日の続きを歩く。午前５時35分御器所発、伏見で東山線に乗り換えて６時05分終点の高畑着。せっかく最適の乗換え法を体得したのに、明日からは使えない。そこからまだ暗い八熊通を1.6km速歩して６時18分に新前田橋に到着する。ここからしばし庄内川の河川敷を下流に向かい歩く。

■２■未明の橋のたもとには健康散歩する高齢者が三々五々集まって来る。当方が速歩気味なのもあり、ゆっくりゆらゆら歩くその姿が、本当に失礼だけどゾンビの群れに見えてしまい少しだけビビる。今日の16面体は昨日のベクトル平衡体のピンク版でなく黄色のバージョンだ。ブラックライトで黄緑に輝く。

■３■最初に出会う大当郎橋の西岸下流には共に<だいとうろう>と読む大当郎町と大蟷螂町がある。後者は地図には流作（りゅうさく…湖沼や河川の沿岸で水が一面にかかるような場所のこと）と書いてある。町名はあっても住民は現在いないのでは。なお蟷螂はかまきりとも読む。「蟷螂枯る」は冬の季語だ。

■４■次の一色大橋は国道１号線が川を跨ぐ。日の出が近づいているので東の空が色づき始め、雲の下側を茜色に染めて出待ち中。川面をシングルや多人数で漕ぐカッター船が静かに滑る。河口まで４kmの看板がある。人間だけが渡れる細いが立派な正徳橋があったので、対岸に渡る。海が近いので川幅も広い。

■５■川は領界と言ったけれど、昨日渡った万場大橋以降の庄内川の両岸は、河口までずっと名古屋市中川区だ。そしていつの間にか人工河川の新川がすぐ傍に迫ってきている。庄内川の明徳橋と新川の日の出橋はどちらも橋桁が赤く真ん中の100ｍもない中洲のようなところを挟んで繋がる双子橋のようだ。

■６■ここで川に別れを告げて東海通を2.4km東進し、港北駅からあおなみ線で名古屋駅まで戻る。自我が見ている世界を昔から｢ひとりよがりの王国｣と呼んでいた。住民は自分一人。真の他者と会うためには国境辺りまで行かなければならない。名古屋市の隣りに目を向けて、明確に意識したことがなかった。

■７■最初の清須市から左回りに大治町・あま市・蟹江町・弥富市・飛島村がある。また時計回りには北名古屋市・富山町・春日井市・瀬戸市・尾張旭市・長久手市・日進市・東郷町・豊明市・大府市・東海市と接して伊勢湾となる。まあ単なる知識で詰め込まず、実際に歩いたりしながら１つ１つ認知したい。

■８■この先を付き添うように隣を流れていく新川は、庄内川との間の最狭部の幅が30ｍほどしかないところもありながら、結局河口まで合流しないのだ。地図で真ん中に１本、河口まで道があったので辿ってみるつもりだったが、立ち入り禁止で入れなかった。怠けず焦らず歩くべく｢また明日｣と言ってみる。

20241205 Thursday