45061

■１■2024年師走朔日､日曜日。月齢１(新月･いて座にて)､歩行開始以来111日目、色々と新しい区切り。あと天皇皇后両陛下の長女の愛子さまは、今日23歳の誕生日を迎えられた。今日は名古屋港に流入する水路シリーズの最後として、中川区の八田公園付近に発し、中川区と港区を流れる荒子川を辿り歩く。

■２■東山線の終点である高畑から南下して名古屋港に至るルートを進む。荒子川は中川区の八田公園付近に発し、中川区と港区を流下し、港区十一屋の荒子川ポンプ所から名古屋港へ強制排水される流路6.7kmの河川だ。過去に｢荒子川運河｣の計画もあったが、現在その名は中川運河の支線(1.3km)にのみ残る。

■３■早朝歩行を解除したので、敢えて逆に５時35分御器所発の始発に乗る。伏見で東山線に乗り換え、６時07分に終点高畑駅着。床にスマホを落としたまま眠りこけている若者。スマホを拾って手のひらに捩じり込む。気温７℃、体感温度５℃。境橋まで西進してから南下歩行を開始だ。左岸に遊歩道がある。

■４■小さな川に小さな橋が架かる。全部拾おう。出合橋､小山橋､郷下橋。朝の健康散歩者が増えてくる。口笛を吹く老人。おはようございますと声を掛けられて、自然に挨拶を返す。中郷小橋｡川の途中で遊歩道が右岸に切り替わる｡寺起(テラオコシ)橋､筋違橋､津金橋。荒中橋を越えると川幅が少し広がった。

■５■あれ、二ツ橋の次にまた二ツ橋。あー２つで１つと言う意味の名前か。中島新橋､北中島橋､そして国道１号線が跨ぐ中島橋。荒子橋。小確中橋は初見では<おうすなか>とは読めないだろう。中央分離帯付きの入場橋には近くに横断歩道がなく、信号まで大回りする必要がある河岸散策者に優しくない橋だ。

■６■朝日の中で吐く息が白いのに気づく。柳瀬橋で右岸に移動。土古(ﾄﾞﾝｺ)橋、新開橋。善進橋まで来ると、その先の両岸は荒子川公園で、また川幅が広がる。あおなみ線が跨ぎ、国道23号線を通り過ぎると、公園の末端に整備された中洲の島があり、それをフェニックスブリッジという名の橋が繋いでいる。

■７■中の小島はフェニックスアイランドという名だったが、訪れて見るとカモメだらけのシーガルアイランドだった。エサをくれると思ったのか沢山寄ってきて、大人気者気分で上機嫌になる。右岸に渡って河口に進むと、小岩の上で白黒の猫が日向ぼっこしていた。久しぶりに鞄の中のカリカリを奉納する。

■８■荒子川は名古屋港の直前で、荒子川ポンプ所によって堰き止められていた。水面が港湾より低くて自然流出できないので、名古屋港にポンプ排水しているのだ｡農業用水の余剰水が減る11月～３月は汚濁度が上がる｡さらに流入する工業排水が温かいので、外来種のティラピアが全域に生息しているという。

■９■ポンプ所を回り込んで築地口に向かう。左手に中之島川を埋め立てて整備された中の島川緑地があり、多くの人が落葉を掃き集めていた。ほぼ１世紀前の運河開削に合わせて建設された赤い中川橋で運河を渡り、築地口で地下鉄に乗り込んで帰路に就いた。独り観光速度だったので帰宅は９時20分だった。

20241201 Sunday