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■１■二度寝して良く寝た。今日は中川区を北から南に歩く。８時55分に家を出て桜通線で終点の太閤通駅まで行く。まだ通勤タイム中なのか、車内は混んでいる。歩く前にまず17分間立つ必要があるのか。なるほど、そうだよな。自分の世間知らずというか、世間忘れに呆れる。世界観が盲点だらけで面白い。

■２■１つ前の名古屋駅で客はほとんど降りた。終点が今日の出発点となる。ここから名古屋環状線をひたすら南下する。最初にちょい広い米野公園で土の上を歩く。名古屋高速２号線・関西本線・近鉄名古屋線の立体交差に直交する一般道が、２つのＹの下を付けた形で<Ж>のように立体交差する場所に出た。

■３■ここで道を間違えたので戻る。そしてさらに思い切り道に迷う。よもやの最大難関が最初に来るとは思ってもいなかった。既に暑い。Ｔシャツ１枚でも暑い。それにしても初めて見る街角に感じる懐かしさは何だろう。言葉にならないものが共振し、それでも言葉にならないので出口を求めているような。

■４■人間の肩をした歴史である老婆３人が、仲良く楽しそうに歩いて行く。本当にお元気で。四女子(しにょし)交差点の非直角交差の歩道橋を渡り、自らの脳内誤認トラップにかかりかけて、あわててスマホで正路を確認する。愚妻の生家近くの松葉公園前交差点を通過。いや昼間は暑い。日陰サイドを歩く。

■５■夜道ばかりを歩いていたので、日光にはまだ弱い。情報や知識の構築する世界と、体をつ勝手実際に動いている世界との微妙なずれを感じている。それはもちろん外でなく内にあるのだけれど。今ここに自分はいるんだと一生懸命確認しているのは、全部の自分が今ここに同時にいないからだとも言える。

■６■中川運河とあおなみ線の間の道を南下して、国道１号線と直交する交差点に出る。<ロ>の字の形の歩道橋に登って位置を確認してから右折直進して、あおなみ線中島駅に辿り着く。白日光の中で久しぶりに見るあおなみ線の色。着いた名古屋駅、ラッシュ時よりましかと思ったが、変わりなく込んでいた。

■７■桜通線は始発の次なので座れたけれど、落ち着いてみると乗客はみな綺麗な格好をしている。今まで夜目で分からなかったけれど、自分の格好が少し砕けすぎていることに気づく。ありのままだけれど､ちょっとだけ気になる。11時20分に御器所に帰り着く。ちゃんと生きている沢山の人を見た気がする。

■８■歩行環境の激変(笑)と、あまりに色々と見るものが多いので、道端ですこしぼうっとしてしまう。道路なのでもう露頭していると危険なので注意しよう。耳が少し圧迫されている感じがする。ちゃんと体の声も聞こう。散歩健康法をしている老人も多い。じぶんも月並みに思え、そして本当に平凡なのだ。

20241122 Friday