■１■目が覚めたのが午前３時だった。いつもなら夜歩きに出る時間だ。面白かった夢をまさぐり想起しながら、今日はちょっと疲れているから歩くの止めようかと自問する。昨日少し小走りを入れ過ぎた。しかし記録を絶やすまいと言う良い意味での｢意識の慣性の法則｣を受け入れて、準備してから外に出る。
■２■気温14度。月齢19の寝待ち月に挨拶しようと空を見上げる。…あれ、ない！頭上に月が見当たらない。どうした月？寝ながら待つ月を寝過ごして逃したのか？いや空は薄曇りなのだけれど、部分的に濃い雲の中に隠れて知るのだろう。何かとても寂しい。取り敢えず北進。今日は名古屋ドームまで行くか。
■３■晴れ男を自認する自分だが、このコースは雨に降られた記憶が強い。確か２度歩いて２度降られている。塩付通りを北へ。道の名前は色々変わるけれど、道なりに名古屋高速２号線、広小路通りを跨ぎ、千種公園も過ぎて進むと県道215で行き止まる｡この道をずっと左に進むと名古屋城にまで辿り着ける。
■４■ふと見上げると真上に月が光っていた。今夜もすぐ傍に木星を従えて。というか、いつの間にか星も沢山見える。いつの間にか雲は無くなっていた。道路傍のマンション２階で乳児の夜泣きが聞こえる。突然頭の中でビートルズの"Golden
Slumbers"が再生される。♪I will sing a
lullaby…泣かないで。
■５■ひとりよがりでもいい。こういう条件反射は嫌いではない。少しだけ右にずれてさらに進むと、やがてドーム正面に続く長い高架歩道橋にぶち当たった。そこを左折するとすぐに御器所駅から続く名古屋環状線に出た。かなり距離を置いて平行に走っていると思っていた道が、こんなに接近していたのか。
■６■そこから帰路に就く。既に片道30分縛りは15分近く過ぎていた。小走りする時、腰を少し落として着地時の膝の負担を減らすようにそっと着く意識。久しぶりに乳酸が溜まる感じを味わう。大きな道路は車道より歩道が高くなっているので、道と交わる区画ごとに歩道が上がり下がりするので走りにくい。
■７■10年以上前に名古屋ドームに観戦に来た頃は、駐車場のキャパを超えて客が車で来るので、途中の道路傍で自宅駐車スペースを試合時間前後だけ優良で貸す所が多かった。ドームに近付くほど値段は微妙に高くなる。キーを預けてそこからは徒歩で観戦に行くのだけれど、今でもそんな商売はあるのかな。
■８■今池の交差点まで戻って来ると、やはりこの辺りは夜中でも賑やかだ。夜勤の仕事帰りの人や、早朝のランニングやウォーキングの人も少なくない。新聞配達はもうすぐ終わりらしい。自転車で追い越して行く若い女性。低速で進むパトカーが街角を曲がる。諸説所論はあろうけど、日本は平和なのだな。
20241021
Tuesday
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