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■１■午前３時ちょうどに出発。今日は陰暦十七夜・立待月(たちまちづき)だ。満月、十六夜より月の出が遅い。この時間だと仰角80度くらいでほぼ真上に感じる。見た目は逆三日月という感じ。つまり普通の三日月分ぐらい右側が欠けている。以降十八夜･居待月、十九夜･寝待月、二十夜･更(ふけ)待月と続く｡

■２■今夜は風が強い。夜歩きを始めてから２カ月以上が経つが、この時間としては一番強い風だ。まあ吹き飛ばされるほどではないので、むしろ出た汗が乾いて心地よい。とはいえ気温は17度Ｃ。明け方にはさらに１度下がる。涼しくなったものだ。風が足元に落ちたハナミズキの枯葉をカラカラと吹き流す。

■３■一昨日昨日と東に向かったので今日は北に向かい、そこから西に進んで栄方面に行こう。鶴舞までの間に斜めの道がある。昨日歩いた八事方面から続く飯田街道に平行した道で、吹上からは飯田街道と合体する。直交が多い名古屋の道でも、斜めに走る道もある。多分こちらの方が古くて歴史があるのだ。

■４■吹上からは若宮大通りに沿って西進する。100ｍ道路と言われる若宮大通りは吹上で終わっている。東端が吹上で西端は名古屋駅に近い中区新洲崎橋東交差点らしい。100ｍ道路は往復８車線(片側４車線)で､中央帯にある公園の幅は51ｍだが、殆どの部分はその上を名古屋高速道路の高架橋が走っている。

■５■左側にそこで途絶えている川があったので左折して、東川端通りを南下する。洪水の防ぎ、船舶の航行と下水処理水の受け皿とするため、古い川筋に付け替えた新堀川という運河だった。もう一端は堀川という名古屋港に注ぐ運河に繋がっている。どちらも運河なのに荘内川水系の一級河川だ。夜が映る。

■６■しばらく直進すると、鶴舞公園に続く大須通りに出たので左折。道端でタクシーが停まっている。自動ドアの外で１人横たわり、もう１人が何とか歩道に引きずり上げようと騒いでいる。手伝いましょうか？と言い足を持つがなかなか動かない。事故かと思ったが泥酔らしい。大丈夫そうなのでまた歩く。

■７■今日は左膝や右腰に違和感がないので、無理しないよう自分に言い聞かせつつ早足を混ぜてみる。両手はかなり振り回しつつ、両足が同時に地から離れない競歩的な動き。心肺機能が活性化する。奈良大三輪のイベントを手伝ってくれた鳴子さんの「心配し過ぎると心肺停止」と言ったギャグを思い出す。

■８■山王通に戻って御器所に向かい始めたら、猫が歩道をスタスタと歩いてきた。ゆっくり近づいてカメラを向ける。立ち止まって逃げないのでシャッターを下ろす。何か上品な猫だ。猫を見かけると運気が上がる勝手に思っているので嬉しい。いずれ走り回れる身体になる。立待月はまだ頭上で輝いている。

20241020 Sunday