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■１■今日は曇りかと思いながら外に出る。時々薄雲がかかるけれど、月でとるやん。しかもほぼ満月。調べたら夕べの20時27分が満月だった。ということはまだ続いている夜だから、目の前の月は満月夜の続きということだ。かなり大きい。地球に最接近の月らしい。今日は御器所から山王通りを東方に歩く。

■２■山王通地下を走る地下鉄鶴舞線は、1990年代中頃、名古屋初訪時に乗った。名古屋から伏見で乗り換えて鶴舞で降り、鶴舞公園の公会堂５階で、名古屋で初めて「ドリームスペル」の話をした。畳の部屋だった。前世紀末はその後、パソ通のインナー氏達を介して、ＢＯＢと数霊の田上先生を訪問したな。

■３■よもやその鶴舞線の上を、夜半過ぎに満月をしょって徘徊するとは夢にも思わなかった。夜中に自転車を転がしている人はたまにいる。コンビニに行く人だろうか、目の前の右角から出てきてゆっくり前を走る。煙草の煙が角に残穢している。別に文句はないけれど、久しぶりに煙草の不快感を味わった。

■４■山王通りは地下鉄川名交差点を越えて川名公園の端で国道153号線に繋がる飯田街道に行き当たる。そこを道なりに右進すると、地下鉄杁中駅、八事駅方面へと続く。｢杁｣は溜池の取入口を指す字でイリと読む。愛知県の人でなければまず読めないだろう。なぜならこの字は尾張で作られた国字だからだ。

■５■夜中でも明るいバス停の看板に｢半僧房｣と書いてある。｢半僧房｣ってなんだ？天狗の姿に似た山の守り神だとか。現世の利益を叶えるらしく、暑い信仰を集めていたらしい。天狗と言えば『鬼滅の刃』半天狗を連想してしまう。ネット名半隠居さん元気かな。半転でなく反転を語るＢＯＢは半田だったな。

■６■地下鉄鶴舞線の八事駅入り口は、シャッターが閉まっているけれど明るい。盲人用にピーンポーンという入り口の場所を表すチャイムが鳴っている。八事から更に塩釜方面に進んだが、名城大前で30分を越えたので復路に切り替える。名城大の建物と地下鉄の出口が直結している。名城大ってバカでかい。

■７■八事交差点を右折せず、未知の道を行くべく直進する。西進なので道の真ん中に満月が見える。まだかなり上にあるようだが、スマホをかざして角度を捉えたら仰角30度くらいだった。次の交差点を右に曲がるとかなり暗い道筋で月がさらにくっきり見える。光に過敏なスマホだと上手く撮れずに残念だ。

■８■直交する直線道路でない初見の道を、月を目安に感覚的に帰路と進む。満月を眺めながら無人の道を独り占めで歩く。誰のものでもないのに勝手に我が王国感に満たされ、ハイテンションになっていると突如見慣れた檀渓通りに出た。自然の中のソロキャンも素敵だが、街中で深夜の月光歩きも乙なりき。

20241018 Friday