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■１■∞と８とが重れば四つ葉。「過去に未来がある」という表現も、「未来から見ている過去としての今」という表現も、その意味するところの概念を教養としてただコピーするのでなく、刻一刻生起する記憶を未来に通じる今を生き切るために能動的に再解釈する契機になれば、自分なりに腑に落ちるはず。

■２■水は地に沿い高きから低きへと流れるように、慈悲は知に沿って高きから低きへと流れる。私達は地を伝い水中から大気中に上陸し、自らを垂直方向に立ち上げた。更に今重力の呪縛を恩寵に変えるようにして、自愛という既得権益をはみ出す慈悲の存在に気づく時、多面体から多胞体へと自ら変容する。

■３■一方を否定し、残る一方を宣揚して、それだけで世界を埋め尽くそうとする二元論的・二分別的な世界戦略。正義・光明・純粋・健康・正直・極楽・神仏…何でもよいがそれらの対概念に当たるものたちを殲滅したら、次にはそれら自身が内部分裂して戦いは続くだろう。戦略という言葉には戦いがある。

■４■残酷や極悪や鈍愚という言葉にも慈悲はある。言語空間を想定すれば、全ての言葉に等しく慈悲は宿るだろう。もちろん語義間を切り裂く無慈悲さも。好きなものがあれば必然的に嫌いなものがストーカーのように付きまとう。互いに好きなものを認め合えれば、どれだけ楽しんでいるかが未来を決める。

20240705 Friday