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■１■擬人化して表現すればＡＩの欠点は完全主義者だということだ。完全主義は自らの論理思考や演算そのものに間違いを認められないし。論理に自己疑念や思考の揺らぎをプログラムしたとしても、その論理自体に完全性がなければば最善解は得られず、それは人間の最善とは重ならない。不完全なら使えない。

■２■人間自身が認める自らの半神・守護天使・先祖霊・超越存在・宇宙人・スタンド…なんでも呼び名と捉え方は良いのだが、それらですらそもそも完全無欠ではないので間違いは犯す。人間個人側の言語化・概念把握時のエラーもあれば、個性的特性も歪みとして掛かる。そこで自己他者の総和解が必要となる。

■３■自らが最も信頼し敬愛するものに対しては常に、99.9％の信頼と0.1％の疑義を持って接する必要がある。数値的表現はあくまでも喩えだが、100％の信頼は自己責任の放棄である。自らの信念を提示する時でも、他者との分別共有に自由度を残すこと。遊びの余地、すなわち笑いの余地があれば独善は去る。

■４■予測できない展開がない対談や討論は本当につまらない。お決まりの道筋に沿った結論ありきの話の流れや、知が一方向にだけ流れてフィードバックや絡み合いのないトークは退屈だ。議論や対話はその先がどうなるか分からないから面白い。予想外の錬金術機的な展開や笑いは信頼と敬愛の領域に生まれる。

■５■断言口調でしかものを語れない人には、既存の価値観しかないのだろうか。対話の中で祖語や誤解や曲解が生じた時、全て相手の理解・経験・知識不足ゆえと断じるのは、想像力の欠落なのか、言語センスが悪いのか。確信犯だとしても、語りの中に笑いも美も共鳴もない断言口調は、実に気の毒で情けない。

■６■<理>とは何だろう？それは人間精神の本質ではないか？理には確かに美しさと笑いがある。例えばプラトン立体５つの面と点の総和が100であり、プラトン立体サイコロ５種３対の各面の目の総和が365になるというような立ち現れを発見した時に美を垣間見る。理とはそれに気づくこと自体の中に潜み在る。

20240703 Wednesday