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■１■術を使う時自己縛りがより効果を高めるという『呪術廻戦』のブースト設定が少し分かる気がする。140文字ぴったりという自己設定は、無制限に文字を綴るという放縦設定は(いや、それが普通なんだけど)、この世界に文字列として引き出したカタチそのものの推敲に時間使わな過ぎだろうと思うこの視座。

■２■爺ぃは本当に言わんでもいいことをじょろじょろと垂れ流す。言わぬが花も枯れ尽くし、秘すべき本懐も失念し、生きる振動に笑いの漣が押し寄せる度に物申す。ろれつの回らない放言をした、その開いた口が塞がらないままに、聞く者の開いた口も塞がらない様な独善文字列。せめて救いは浅薄な笑いか。

■３■読書や創作を始めると文字列の世界に没頭して、周囲が見えなくなるほど別空間で生きることが凄いと前世紀は思っていたが、今や文字列でなくても別の空間で狂気に陥ることなく生きることもできるようになってきているので、いつまでも文字列だけに頼り縋って生きる事は僅かながら哀れな気もしてきた。

■４■バーチャルリアリィが現実と区別がつかない感覚域にまで来ているという事を、進化の賜物として喜ぶ様は訝しがられて然るべきではないか。なぜなら私たちの眼前にある現実と称するもの自体が、人間の進化過程における｢生物学的戦略としてのバーチャル｣であるという前提を大きく失念しているからだ。

■５■ダンスとダンサーをどう見分けるかというパラドクスがある。それらが１つになった時が最高のパフォーマンスなのだから、見分けたり意識したりしているレベルではまだ未熟に過ぎる。ゾーンに入った時はその二而不二を見る視座を得るのだろう。ただそれを語り合えるのはゾーンに入った者同士と言う事。

20231220 Wednesday