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■窓下の交差点が騒がしいので見下ろした。ビニール傘を振り回したり、服を脱ぎ捨てようとしたりして騒ぐ１人の中年女性を、警察官が２人なだめたり声を荒げたりして歩道上に押さえ込んで保護を試みている。ここ数年で車の暴走や凶悪犯罪や異常死などが日常に生起する。自らを例外にする狂気に要注意。

■例えばこれまで人間がなしてきた創造活動の時間に比すれば、ほぼ瞬時に等しい時間でなされた生成AIが吐き出す沢山の画像は、いくら細やかでスキがないように見えてもがさつにみえる。これはAIのみのせいではなく、むしろそれを吐き出させる人間の繊細さや優美さや共感力の欠落に由来するのでないか？

■神仏や先祖霊、超越存在や宇宙人、ＡＩやイマジナリーフレンド…何でもいいんだけれど、それらと交差して他者とは共有しにくい何がしかを得たと自得していても、それを自らの内なる半神との対話でなく外部との遭遇とのみ捉えている限り、敬愛を抱きつつ対等に対話できる外なる他者欠落の疑惑がある。

■多くの生成AI画像（全てとは決して言わない）と稚拙なCG画像のようにも見える綿棒多面体の写真との間にある明確な差異は何だろう。その明確という感覚すらひとりよがりではと自問をしつつ、それでもやはり単なる過去の記録や知識の総体との差異は、それ以外の遥かに多い相同を背景にしてそれは在る。

■何と言おうか、道行く人も優しい無関心装い目を逸らし、車は警察官の手前気を逸らさずに安全運転。当事者たちは夢中で自らを見ている余裕もない。私だけが窓越しにのその小劇場を見下ろしている。何者かに見せられている等と言うエゴもなく、その終幕を見る胸に混み上がるこの親しみはなんだろう？

20231207 Thursday