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■１■例えば私達が黄金比を内在する作品や自然物に心動かされるのは、私達自身も黄金比から出来ているからだが、AI生成画像で胸を打つような感動を覚えさせるものが殆どないのは、AIそのものやその生成過程に黄金比が不在だからだろう。黄金比は１つの比喩だが、知識だけのφと当体としてのφの決定的な差！

■２■私たちの世界認識の感覚は対数に変換されている。重さも音も、明るさも味も、寒暖も時間感覚も年齢差感覚も、お金感覚もほぼ全て｢等差｣ではその帯域が狭すぎるので｢等比｣なのだ。対数変換して公的をカバーする世界観と世界なのだ。AIは｢等差｣で｢等比｣を凌ごうとするが、そこは相容れない領域がある。

■３■AIの論理や世界の捉え方は、全く別の形をしているはずだ。全く別の｢知｣を持っていくだろう。しかしいずれAIが人間的な世界の捉え方もカバーしつつAIの｢知｣の構造も提示してくれていくと考える。しかし少なくとも現在はまだ本能的に直観的に、そして人間的妄想も込みでAI作品に不気味と不快を感じる。

■４■私たちの身体感覚を軽視したり無視する思考や論理や表現を否定はしないが、そのままでは人間的な感覚では受け入れられはしないだろう。未来は体の内からやってくる。天使も守護霊も内友人も未来人も超越存在も、何と呼んで捉えても良いが、自らの体を蔑ろにして外からやってくるものはまがいものだ。

■５■人間的な対数感覚や直観形式を持ち合わせていない意識や存在を否定することはない。AIや超越存在の知の在りようも、その端緒を開示されるのであればとっかかりもあろう。全く異なるのであれば交差できないし、何らかの翻訳的操作があれば、あとはそれが対等な交差か否かという見極めが重要になろう。

2023.11.28 Tuesday