#222　物語はまだ続いている

■１■当家で10年以上一緒に生活していた黒猫デルピエ郎。私の不注意でマンション５階からいなくなったのは夏。捜索願い出したり情報収集したりしながら、昼も夜も寝ないで探しまくって体重５kg痩せた。３週間後にご近所情報から足取りが定まり、１月後に諸協力の元で黒猫の身柄を捕獲・確保できた。

■２■捕獲のお礼を多方面に発信したけれど、実はその黒猫は違う野良猫だった。病気と押入れ引き篭もりのために確認が遅れ、確定したのは２週間近く後。でもそれはそれで飼う事にしたが、デルピーの妹猫・キジ猫白のみかんが伝染病や風邪がうつって卵なしシシャモのように痩せた。闘病１週間で回復。

■３■そして別件で事故にあって保護された黒猫情報が来たのは２カ月後の朝早く。最初の黒猫捕獲後に捜索願いの類は解除したのだが、唯一未伝達の犬猫病院に貼ってあったポスターを見ての連絡だった。即座に受け取りに行き、毛布に包まれたまま回収して病院に直行。そのまま数日入院することになった。

■４■２日後、近所の猫好き人からの情報。先日交通事故で瀕死の黒猫を家に連れてって看病したけど、死んだので昨日庭に埋めてあげた。お宅の黒猫ではなかろうか…と。今別件で黒猫入院中で、そっちが本命と信じたいと伝える。病院に入院中の黒猫、腰骨折れていて背骨とずれ、しかも尻尾千切れかけ。

■５■この黒猫、ようやく退院。大きさは同じだけれど、どうにもデルピーと違う！その後１か月、当家の大きな折の中で療養継続中。現在当家には、病気から回復したみかん、最初に間違って捕獲された小さめの黒猫（コデルと命名）、そしてこの黒猫（オオデルと仮名付け）と３匹がいる。物語は進行中。

■６■今や冬…。結局デルピエ郎の足取りは最初から霧の中だが、私は決して諦めていない。そして必ずどこかで存命中だと強い信念を持って考えている。努力を怠ることなく未知と未来を信頼し、デルピーを想起する度に、不安や悲嘆に沈むのではなく、自らの生命をより真剣に生きる誓戒としゆく決意だ。

■７■すべてを丁寧に語るのは後日。今は過去の記憶に溺れることなく、未来への方向性を失念することなく、現在の在りようから目を背けずに人間としてしっかり生きていきたい。全ての猫が好きなのは変わらない。全てのイルカが好きなように、あらゆるものとことを偽りなく好きになれる日が来るように。

2013.11.12 Tuesday