#126　今週号の『SKET DANCE』に感動した

■私はこの歳になってもいまだに毎週『少年ジャンプ』を買って読んでいる。『少年マガジン』と『少年サンデー』は毎週喫茶店で読んでいる。『ヤングジャンプ』『コミックモーニング』『ヤングマガジン』は立ち読みでフォローだ。『ビッグコミック』『同オリジナル』『同スペリオール』等はやはり基本立ち読みしている。

■そんなことはどうでもいいとして、今週号少年ジャンプ（30号）の『スケットダンス』には感動した。印刷のインクの乗りがたまたまとてもきれいだったのもあるけれど、もう何年もずっとＰＣを介して人工音声でしか会話しなかったメインキャラが、様々な話のクライマックスとして口をきくというだけなのだけれど…。

■作者は丁寧に丁寧に毎週話を作り上げている。よくこれだけ絶えることなくストーリーテリングできる者だといつも感心している。しかも嘘くさくなくポジティブな学園マンガだ。ジャンプの中でだから特にそれが際立っている。読んでいない人には分けの分からないことだろうけれど、ずっと見て来た人には通じると思う。

■少年ジャンプには何年にも渡っての波があるが、ここのところのジャンプは『BLEACH』、『NARUTO』、『ONE PIECE』と長いスパンでの大団円が続いているが、この『SKET DANCE』も大団円が近いのだろう。あと、個人的には『ハイキュー』も好きだな。まんがは左右の脳を同時に使う日本的な創造だからいつも外せない。

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■最近の展開はひとつ間違えばダサくてありがちな話になりそうなのに、逆にとてもリアリティすら感じるフィクションの上手さを感じる。本当にこの作者は誠実で、そして高校生活をいとしんで描いていると思う。単なる読者から少し離れた視座からの評価だと「上手いっ!!」となる。

■先週号までのエピソード、結構上手いけれどどう決着付けるのかと勝手に不安視していたが、見事に盛り上げてクリアーしていた。そして最後にスイッチの現状に重ねて、さてそこでもう１週引っ張るか？と思つたが、なるほど納得!!これでこうなるわけかと大納得の今週号だった。

■そしてセリフはほとんどなく絵で見せるというマンガの絶妙な技巧。「一番最初は-----／ヒメコだった」という作者の絶妙の語り。はなみずだらだら垂らして泣き笑いするヒロイン。３人が固く抱き合うシーン。全然無理のない感動的な場面だ。マジ『SKET DANCE』ももうすぐ終わっちゃう〜の感が…。

■作者である篠原健太氏の名前を、今回初めて意識した。しっかり記憶しておこう。毎週人気のある順に巻頭から順に掲載されるシステムのジャンプだから、今号の反映する再来週号（かその次かな？）にはかなり表紙に近い方に載ると思う。（ちなみに来週号の見本の本はもうできているはずだから来週号には反映しない）

■あと、毎週定位置のように人気最下位の『クロス・マネジ』も、話を丁寧に作っていて好感が持てる。『黒子のバスケ』『ワールドトリガー』も毎号楽しみにしている。連載まんがの良いところは、毎週リアルタイムで読む味わいと、単行本でまとめて読む楽しみの２度美味しい読み方ができるということだ。

2013.06.25 Tuesday