#120　猫のいる風景…真夏の猫パンチ

■１■名古屋の夏は暑い。夜は網戸で全開にし、玄関のドアを猫が抜け出せない程度の幅だけ開けて、風通しを良くして眠る。先日の午前５時半頃、寝苦しくて目覚めたら玄関の方で声がした。「猫ちゃん、涼んでんのか、可愛いねえ。」新聞配達の人が、ドアの隙間から冷たい床石上にいる猫のみかんに話してた。

■２■以前早く起きてしまった朝に、玄関のドアを開けたらちょうどその新聞配達のおじさんと出会った。無言で新聞を手渡してくれる彼に「お早うございます、いつも御苦労さまです」と声をかけたが、ちょっとだけ会釈をして、次の配達先に足早に去って行った。そんなシャイなおじさんだったがちょっと好きになった。

■３■当家の猫２匹は、床のほこりやゴミを掃除するドライモップタイプのクイックルワイパーが天敵だ。それで床を掃除していると、みかんが寄って来て猫パンチで連打する。そのくせ猫に向かっ正面からモップを進めていくと、飛び上がって逃げる。掃除を再開すると、また後ろから忍び寄って猫パンチのラッシュ。

　　　

■４■無害で良さそうなのだけれど、たまに爪に引っ掛けてクイックルワイパーが集めたゴミやほこりごとひっくり返してぶちまけてくれる。「なんばしよると！」とワイパーモップで追いまわすと、妹思いのデルピーが必ず出できて、２匹で逃げ回りながら猫パンチ＆ゴーを繰り返す。いっちょん掃除にならん。

■５■小さい頃に何か知らぬ間にトラウマを与えていたのだろうか。個人的に思い当たることがないので、愚妻にその嫌疑をかけておこう。その愚妻、以前は脱いだ上着やら使ったハンカチやタオルをそのまま床の上に放置する癖があったが、猫におしっこを毎回掛けられ続けてそれは矯正された。猫に感謝である。

　　　

■６■うちの猫は牛乳を飲まない。最初はまだ乳離れしていないまま親猫に育児放棄されていたので、小猫用のミルクをんぐんぐと飲んでいたのに、普通の牛乳を与える機会を失したままだったということだろうか。まあ猫は色々で、漬物好きや味噌汁飲みや羊羹食いの猫も知っているけれど、ゲテ食いの個体差大きすぎ。

■７■数年前導入したハーブのキャットニップが、雑草レベルに増殖してベランダのプランターを占有しかけていたので大剪定。捨てがたいので切り取った部分の葉っぱを集めて袋に入れておいたら、最近猫たちがその袋に頭を突っ込んで、時々プチ恍惚状態になっている。この植物名、伊達じゃなかったんだね。

　　　

■８■この暑さの中でも、冷房や扇風機嫌いの猫たちは、本棚の鉄板部分やガラステーブルの上に腹ばいになって伸びている。その溶解度数が高い生物はもはや猫ナメクジ。人間より体温が高いので、夏は人にも寄り添う。膝の上に乗られると５分以内に猫オンドル地獄が顕現する。２匹だとあわや熱中症に…。

■９■いや申し訳ない、身勝手な我が家の猫リポートになってしまっていた。この手の短文は無尽蔵に書いてしまうので、今日はここまでで自粛。今夜は愚妻が勤務先でチケットゲットしたプロ野球「中日−阪神戦」観戦に付き合わされて中日ドームに行く予定。ファンじゃないのに結構選手名覚えているのは愚妻の陰謀か。

2011.07.06 Wednesday