#073　自分自身に叫び続ける言葉たち

■１■目に見えず臭いもしない人工的放射能物質に対しては、個人の力ではなすすべなく無力なのか？私はまず個人的に人間種として放射能に対する抵抗力を高めることと、自らの無意識の英知とも言える運の強さを高めるということは、精神論とは全く別のところで個人としてできると考えている。

■２■放射能に対しても温泉は有効だと考えている。地中深くから湧くので人工放射性物質が混入しにくいし、身体外部に付着した放射性物質も豊かな湯量に日々浸かって洗い流せるし、体内に入ってしまったものも、新陳代謝が活性化するので体外排出速度や免疫力がアップする。地球の恵みだな。

■３■福島第一原発の現場の人のゴールの見えない連日の苦闘と慈悲心には、日々感謝と敬意を持ち続けている。大惨事が安定状態から少しずつ解決に向かっていると勘違いさせる偽情報で、様々な緊張感がマヒしたまま日常に戻ることを強く懸念する。もはや戻るべき日常自体が変質しているのだ。

　　　

■４■狼少年の繰り返し叫ぶ「危険！」が現実になってしまった後でも、今度は「安全！」と叫ぶ声に変わらぬ猜疑心を持つ体たらく。長いこと嘘つき扱いされてきた狼少年は、一度狼がやってくれば嘘つきでなくなるわけだが、今度は狼がいなくなっても毎日怯えて暮らす人々。自分で決めろよ。

■５■そえじぃ（副島隆彦氏）が福島の現地入りして政府の発表や風評に対して体を張って「大丈夫だ！」と頑張っているのも日々チェックしている。狂気と思えるほど強い福島の人たちに対する強烈な慈愛と為政者や無能者に対する激しい怒りには強く共感を覚える。体を張った者の強度は違う。

■６■科学はいわば剣の道。御用学者は用心棒。利権を追い責任から遁走する為政者は悪代官。日本は今でも情報の鎖国政策下にある。だが現在ではネットで海外や国内の情報は感得できる。海外にも邪まな志の者はいる。真の科学を隠す社会システムにぶら下がるな。真の剣の道を見出して自身で道を極めよ。

　　　

■７■悪代官が愚鈍だと知りつつも、お上の成すことには逆らえぬとする奴隷的性根を自ら反転すべきだ。真のお上は自らの魂の中にいつでも燦然と輝いて存在している。明治維新に似た状況なのは、外的社会の様相ではなく、自らの心と意識の在りようなのだ。自らを上手くひっ繰り返すかが勝負どころだ。

■８■海外のどす黒いものに恫喝されて、情けない悪代官役を演じ続ける小心者共の、チープな学芸会にブーイングして憂さを晴らしてる場合じゃない。個々人の鎖国防波堤を乗り越えて、意識の極大津波がこれからやってくる。自らの中なる悪代官と奴隷的性根を焼き尽くし、余裕で波乗りする道を選べ。

■９■正しい情報とめぐり合うのも個人の運不運に帰するかもしれぬ。どんな不自然な生き様の者であっても、存在する限り自然体は可能だろう。正直であること。素直であること。真摯であること。優しくあること。自らを信じること。すなわち自然体であること。個々の自覚と反転が未来へ道を切り開く。

■10■言い放つ文字列はずっと自分自身に叫んでいる事に過ぎない。いつもいつも未だ独り言の羅列である。他者に向けて発する言葉はもっと洗練され、理解するに容易く、過度な負荷を与えず、思考の自由を侵さず、極力優美かつシンプルでありたい。日本語の中に秘められた理それ自体が輝くように。

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(※) These photos wewe taken by Tony Harrison.

2011.04.29 Friday