#070　社会は変わりつつあるのか？自分は？

■１■ＴＶと新聞からはまず最新の真実は得られないということは分かっていた。昨今の有り様は最低に近い。娯楽面した洗脳。お笑い番組のほとんどはいらない。それを見てただ笑っている者の多くは、今ここで自ら現実を真剣に考えるという能力を削ぎ落とされている自覚がない者ではなかろうか。

■２■福島原発近在の立ち入り禁止の実行。過去のマンガや映画や小説などで多く描かれている、軍や当局による強制的立ち入り禁止は、その多くが「本当にヤバい何かを隠すため」というパターンである。私は福島原発そのものとその近在に、絶対に公にできない何かが１つならずあると考えている。

■３■現状を悲観的に考えれば、浜岡原発が近々に止まるのは、大地震によってでしか有り得ないのではないか。そして絶望でなくそこに楽観を見出すとすれば、ぎりぎり最悪の事態に陥らぬ程度の自然の配慮で、放射能被害も最低量しか出ずに永久停止する。本当はしたくもないこんな博打的希望的見解。

　　　

■４■過去の状態を回復するだけの「復興」には未来がほとんどない。全く新しいブレイクスルーを付けくわえた「創出」にはまだ可能性がある。危機がなければ変わろうとしないし、危機から元の状態に復興するだけで創出が重きを成さなければ、新たなる危機的事象や問題が次々と生起するだろう。

■５■「全原発即時停止」も心情やスローガンとしては心地よいが、まず多数の個人が変わらなければ、現実的に大きなものが方向転換する時には時間が掛る。現今の加速するスピード感の中では、相対的に気が狂いそうなほど遅く感じる。己れの内なる立ち入り禁止区域を解除してじっくり精査すべし。

■６■自分がやりたいことと、現実とのすり合わせや世界観共有はそれこそ死に物狂いの努力が必要だ。自分の理想や未来像を強く持って真摯に驀進しても、他者がそれと同じ方向を見なければ戦略的に失敗だ。思い通りに変わらぬ現実を他者のせいにして、自らは良しとする現今の運動の古臭さが随所に露呈してきている。

　　　

■７■あれほど無能な政府を演じさせ、あれほど無責任な企業を放置してきたものは何か？誰もがそのあたりのことを丁寧に精査し、腑に落ちるよう解明するのは難しい。しかし自らの眼前に立ちはだかるように見える諸難諸事も含め、自ら能動的に関与し打開していく、今まで未顕の力を発動させる必要は誰にもあろう。

■８■今回の大災害の一因が核爆発の連続爆発によるものだと言われても、福島原発の中で核爆弾の類を製作していたと言われても、マスコミはとうに真実を隠す役を果たし続けてきていると言われても、ネット上の規制が最終的な隠蔽操作の先の洗脳のためだと言われても、それでも動じずに貫ける生きざまを。

■９■情動に訴えかける戦略はいともたやすく反撃される。もっと論理的思考や綿密で効果的な戦略も用いて人間の本質を問い、そして自らも口先だけのたわごとにせずそれを生きることによって、ようやく人間のこれまでのくびきを解き放ち、人間を超えて先に進むことができる。瞬時に真実を見抜く直観を。

　　　

■10■社会的秩序や経済的理由と称して、これまで事あるごとに繰り返し家畜や動物たちを大量殺戮してきたシステムが、今回もまた原発付近や被災地で繰り返されている。さらには野菜・家畜に加えて今度は魚介類への拒絶心を煽っている。食料を粗末にし、生命軽視を公然と見せる力動に踊らされず生きたい。

2011.04.26 Tuesday