#063　現状を前にした１０の言塊

■１■募金活動自体に苦言するつもりは毛頭ない。ただ募金すれは援助の手を既に差し伸べた（過去形）と勘違いせぬよう注意申し上げる。何百億もの募金が、未だその分配や手段が決まらずに頓挫停滞している愚鈍な現状では、募金者の目的はまだ現在形にすら未到達だという事実を失念せぬよう。

■２■国内の原発関係の情報がかなり絞られている。現地で体験するのでない限り、論文製作的に言えば基本的に情報は２次的３次的以降の資料だから、せめてより細やかに情報収集する必要がある。米国の金融関係も福島原発的にヤバいようだ。リビアやシリアも含め、必然的に他重に連動している。

■３■情報発信のためのソースの真偽度を改めて責任を持って確認してからの拡散リリースをしなければ、無責任かつ無自覚に作為者のかたぼうを担がされることにもなりかねない。拡散と表現される手段が実に有効だからこそ、付和雷同やお祭り気分のみでそれを為すと、結果として妨害になる。早さと正確さ。

　　　

■４■目に見えない大津波は確実にやってくる。発狂することなく目に見える大災害を、目に見えぬ意識の大地震・大津波に変換・想定する力が必要であろう。人間同士の間には、以前見えなかったものが見えてくるだろう。いや既にそれらはとうの昔から顕現化しており、知らぬは自分だけなのかも知れぬ。

■５■26年程前、某Yuusei氏はいずれ海外渡航できなくなるだろうと言っていた。進行中の現状と近未来がそれに相当するかは分からないが、今後何らかの反転がない限り、当分の間は観光のための訪日はないだろう。避難のための離日すらも容易くはあるまい。そして風評も含めてまず歓迎されない。

■６■その某Yuusei氏はいずれ高塔や周回軌道の衛星から、日常必要なエネルギーが世界各地にビームとして届けられるようになるだろうとも語っていた。夢物語だとしても、無視や全否定する科学者や衆人の言葉より私には慈愛とリアリティがあった。私は今もそのイメージを近未来的に抱いている。

　　　

■７■これまた某Yuusei氏は（言い回しの再現は不正確だが）いずれ人間は放射能にも煩わされなくなるだろうとも言っていた。原爆や炉心の中でも平気だとかそういう意味ではない。放射能に対する耐性や組織変容などによる発病率も個人差がある。運不運。己れの幸運を改めて自覚励起できる幸運。

■８■20年以上前から、某kohsen氏は津波のリアルな夢を見ると言っていた。今回の大参事についての余地夢ではないかも知れないが、遥か内陸まで到達する大きなものだ。私もたまに大津波の夢は見た。しかし私の想像力は今回の巨大津波のような有り様までは想像することができなかった。

■９■個人的所見であることを断りつつ、業種別未来を考えたい。金融・銀行・証券・保険などはなくなりはしないだろうが、経済もまた大シフトせざるを得ない現今、部分消滅も含む大変なものになるだろう。建設・土木・建築の必要は増大するだろう。ただし既存のままでは未来は暗かろう。

■10■石油・ガス・電力などのエネルギー関係は、特に才能やアイデアが必要となる部門だから、生半可な態度では成り立たないだろう。レジャー・エンタメ系は必要が減るものが多かろう。ゴルフ場・旅行業界・旅館やホテル・映画その他、娯楽の多くもまた厳しくなるに違いない。本物のみが残る。

2011.04.09 Saturday