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山本裕一氏のブログより借用・加工

■１■二元にも２種ある。敵⇔味方や神⇔悪魔のような、相手を殲滅するまで戦うような対立的二元ではなく、陰陽や男女のように双方で１つと捉える親和的二元の表裏一体的な視座を、言語や計算でなく綿棒多面体でどう表現できるか模索している時、偶然山本裕一氏の2006年のブログでこのカタチを知った。

■２■内と外､塔と穴､閉と開､陰と陽､表と裏のような概念も、このオブジェの界面のどちらから見るかに過ぎないと言えよう。界面を通過して行き来すると、界面そのものが重要なのだということが分かるけれど、通過するところが曲率のプラス､マイナス､ゼロの場所によっても見える景色と立ち位置が変わる。

■３■多面体だからといって胞にするのではなく、その界面のみを面でなく線の編み込みで示すという山本氏の天才的着想は、目から鱗だった。しかしそのオリジナル画像だけでは絶妙に分かり難い。実際に綿棒をつなげて解いていく楽しみも仕組まれていて、山本モデルを解析再現するのに丸々１週間掛った。

■４■穴の底部あるいは塔の先端は５芒星と６芒星で、ちょうどバッキーボールの第３層の半分を作るのと同じだ。円筒部分はカーボンナノチューブのように６角形構造(６芒星)だけ。塔の先端部分は５芒星を入れて曲率を<正>にしてあり、逆に穴の開口部は７芒星を連結して曲率を<負>にして編み込んである。

■５■形が一番理に適う接続になるように、途中から自然に編みあがっていく感じもある。細胞や組織の自己組織化も、こんなふうに数と形で自然に成り立っていくのだろう。凸と凹を同時に表すのに、綿棒で表現することで透過して、裏と表の連続性が全体のフレームワークとして見て取れるのは素晴らしい。

■６■数の１･２･３からプラトン立体の３･４･５の対称性と法則性をくぐり抜けて、ようやく５･６･７に辿り着いた。山本氏はこのブログの前後で、５･６･７の関係について考察していた。そう思い込んでいたけれど、５芒星は閉じ、６芒星は平らに伸ばし、７芒星は開く。５･６･７で曲率反転が可能となる！

■７■人間の10進法俯瞰にはまだ７･８･９が残っている。もう５･６･７を漢字の火･水･光という文字コロガシだけでは済まされない。連続する面が曲率反転で塔が穴と表現できる。１～６が７で反転して８～13まで繋がるイメージもあり、マヤの13-20すらも連想される。この後コロナ狂騒曲の2020年に突入する。

(※)なお｢この塔と穴｣に関してはzone-71の#046でも言及している。

20240203 saturday