#058 綿棒多面体｢ミワアキヒロタカ｣(1)

■１■綿棒多面体｢ミワアキヒロタカ｣を敢えて一言で説明するならば、｢５芒星20-12面体に５角錐を12個乗せた形｣となるだろう。｢星の種｣｢星の籠｣｢星の葛｣｢星の間｣｢星の珠｣…の流れの中で突然出現したと捉えていたこの形が、実は2016年の大神神社でのオオモノヌシ制作と平行して出現していたことが分かった。

■２■三輪山がご神体である大神(オオミワ)神社、美輪明宏、当時の綿棒多面体制作のチームASUKAのメンバーだったアキさん、ヒロタカ氏の音を寄せ集めた仮称から、取り敢えずオオモノヌシのオオを取った｢ミワアキヒロタカ｣をコードネームにした立体で、2022年に再注目された後もその名前を踏襲している。

■３■しかもこの立体は、チームASUKAのメンバーであるセクションＳとラムーコ氏が奉納祭直後に渡欧し、神社本庁公認の欧州唯一の神社｢サンマリノ神社｣の建立２周年記念式典に出席した後、イタリアはカッカーラの大理石採石場(※)を訪問し、そこに贈呈してきた綿棒多面体と同型だった事実も再確認された。

(※)カッカーラはイタリア共和国トスカーナ州マッサにある、古来より有名な大理石の生産地として知られる都市。白大理石は有名でミケランジェロのダビデ像にも用いられている。砕石現場は20Kmにも及ぶ大理石でできた山中の巨大な空間である。

■４■この綿棒多面体を見る時、目に見える頂点を頭の中で繋いで見えない線を幾何学的な共有イメージを介してそこに物質としてはない面や形を見るだけでなく、綿棒自体をそのまま腺分として見ることによっても、実際に正３角形・正方形・正５角形・正６角形・５芒星・６芒星・10芒星などが見て取れる。

■５■単に５芒星20-12面体に５角錐を12個乗せた形と言っても、無着色で作った単色のミワアキヒロタカと、５芒星20-12面体と５角錐の色だけを変えたものと、それぞれの規則性や法則性を踏まえて塗り分けたカラフルな塗りのミワアキヒロタカの上に、差異と相同を明確に見極めるのは難しく、そして楽しい。

20231229 Friday