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■和倉温泉は傷ついた白鷺が癒しているのを漁師が発見したと伝えられ、開湯1200年の歴史を持つ。地名の和倉は海中から湯の｢湧く浦｣から来ているとされる。｢日本のホテル旅館百選｣でNo.1の｢加賀屋｣もある全国有数の高級温泉街であり、巨大な建物の宿が立ち並ぶ。湯は海水のようにしょっぱい塩泉である。

■前回は投宿した訪問(※)だったので気づかなかったが、検索してみると和倉温泉は高級旅館ばかりなので、立ち寄り入浴の基本料金がかなり高かった。しかし当地は共同源泉なので、大小浴槽･立ち湯･露天風呂･サウナ･水風呂も備わっており、温泉街の雰囲気を気軽に楽しめる総湯は実にリーズナブルである。

(※)人生丸ごと湯治日記（２８１）　2015年３月５日

■前回は車でなく電車での訪問だったのだが、この総湯の湯質だけでなく建物の中部も記憶がないことに気が付いた。珍しいことだが改めて初めての２度目を味わい直す。先ず非常に広々としたエンタランスから券売機でチケットを買い、受付前を奥へと進むと正面に休憩室。その左右に男女別の大浴場がある。

■先ず浴室に入ると左側に二分割された石造り内湯がある。真ん中に飲泉できる湯口があり、口に含むと塩っぱい。というか熱い。また中央には深さ１ｍ程の扇型をした石造り立湯槽がある。熱交換器を使用して加水なしで適温とし、ろ過循環とかけ流し併用だが、客も少なく湯の劣化はほとんど気にならない。

■外に出ると露天風呂は５～６人サイズの石造り浴槽があり、湯温わずかに高め設定だが、塀で囲まれているので外の景色などは見えない。客が少ないのでゆったりできた。湯はほぼ無色透明だが、塩分が非常に濃いのでよく温まり、落ち着いてゆっくりできる。pHは7.8だが、トロトロ感はなくスベスベ感あり。

湧出地／石川県七尾市和倉町ヨ部79番地１
源泉名／和倉温泉､弁天崎源泉槽(5号源泉､8号源泉､10号源泉､13号源泉)
所在地／住所石川県七尾市和倉町部６?２ Tel.0767-62-2221
公式HP「わくらづくし」 http://www.wakura.co.jp/
泉質／ナトリウム・カルシウム-塩化物泉（高張性弱アルカリ性高温泉）
泉温／82.7℃（気温22.0℃）
湧出量／990リットル/min（動力）
pH値／7.6（ガラス電極法）
蒸発残留物／24.3g/kg(180℃)
営業時間／7：00～20：00　最終入館は19:30　定休日毎月25日
料金／490円
アクセス／和倉温泉駅(JR七尾線･のと鉄道七尾線)から車で５分･徒歩25分。

主な成分：リチウムイオン8.9mg､ナトリウムイオン4116mg､アンモニウムイオン0.5mg､マグネシウムイオン7.8㎎､カルシウムイオン3138㎎､ストロンチウムイオン46.4ｍｇ､バリウムイオン0.5mg､マンガンイオン0.1mg､鉄(II)イオン0.2mg､フッ化物イオン2.9mg､塩化物イオン11480mg､臭化物イオン40.8mg､ヨウ化物イオン0.2mg､チオ硫酸イオン0.4mg､硫酸イオン182.1mg､炭酸水素イオン15.5mg､メタ珪酸92.0mg､メタ硼酸42.1mg､遊離炭酸21.3mg､成分総計19.34g

人生丸ごと湯治日記（６４５）　2023.10.16 Monday