そぼふる雨にゆっくり追い立てられるようにして、一同は清子さん宅に移動。冨田さん持参のケーキや清子さん御作のお汁粉などでお茶をいただきつつ、お茶飲み話モード開始。この界隈の自然環境が、安直な土地整備開発計画によって古くからの素晴らしいものや豊かな自然が大きくゆがめられてしまうということに、清子さんは心を痛め、その話を熱心に語ってくださった。そしてまた整備計画推進派の人たちの心の中にも、代々自然に散々痛めつけられてきた人間の、自然改革という願いと執念のようなものも存在するのかも知れない。自然は私の身体である。そして都会における最大の自然は樹木でも動物達でもなく、実は人間自身なのだ。

　るしえる兄ぃはこの「清子さん、来未さん、そしてｌｕｌｕちゃん」を、浜松の３女神とも３魔女とも３巫女とも言った。私ども（るしえる、トーラス、甲田博士）も自称一人と一匹と一個（どれが誰かは定かではない）だが、このお３方も１女神と１魔女と１巫女と断定しよう。ただし誰がどれと確定することは己の命の危険を伴うので、ここでは定かにすることはできないのである。とまあ、かようなジョークもご当人の前ではすぐに色あせるほど、みなさん生命力と慈しみに充ち満ちた素晴らしい生命体なのである。繰り返す、人間は最大の自然そのものなのだ。

＜国立療養所天竜病院の宿舎＞

　車を終日運転してくれているるしえる兄ぃ、つねに異なった視座から（妖怪次元ではない）物事を見て意見を言ってくれる甲田博士、ものごしは柔らかく発想は英知からしなやかに流れ出るイカす富田氏、そして尻馬のお気楽野郎・私トーラスの４人は、今日ｌｕｌｕさんのご好意とご尽力により、国立療養所天竜病院の宿舎にお世話になることになっていた。言葉の端からも知と愛の絶妙なブレンドがあふれ出ている冨田氏にドリスペ話をしようと、勇んで綿棒多面体を作り始めたのだが、急に疲れが眠気と化して出てきたので、急速にやる気が減退してしまい、途中で挫折する。お風呂に入ってこの日は爆睡モードへ。甲田博士は呼吸に意識を集中すればすぐに眠れると言っていたが、私は意識する暇もあらばこそで、床に着いてから何秒かで睡眠モードになりましたとさ。

とらしえじゃぱん点線記１−６（２００１０６２３−３）