＜岩崎スポーツ店＞

　午前７：００、きんちゃんの事務所で目覚める。私は顔を洗うと即座に原稿をまとめ始める。るしえる兄ぃは締め切りの迫っている雑誌への占星術の原稿書きに勤しむ。私たちってなんと頑張り屋さんなのであろう。少しは休めよ。９時半過ぎにきんちゃん登場。市会議員としての多忙なワークの合間を縫っての応対、まことにもってかたじけないことである。今日もまた脳みそオショーモードのきんちゃん、近所にある蜆塚遺跡を案内してくれる。

　きんちゃんの持ってきてくれたスイカと冷えた麦茶を、木陰で寛ぎながら美味しくいただく。るしえる兄ぃときんちゃんは、しばし占星術師同士の会話で盛り上がる。話題になったのは「角度」だ。占星術の形成する角度とは、平面状に落とし込んだ立体角の射影であり、また地球中心から見た星たちの配置角度と太陽中心に見たそれらとの関係や、諸事が角度の上にある惑星そのものに起因するのか､惑星も同型対応の象徴なのかなどなど…。これに関しては今後の研究を待つ。

　遺跡の脇にあるちょっとした竹林の中に案内してくれたが、ここはきんちゃんのとっておきの秘密の場所のひとつらしい。そこに座って上を見上げれば、青空を背景に竹の葉たちの風に揺らぐ様が、海の波を眺めるのと全く同じ動きと印象をしているのが分かる。竹林独特の静謐さと空間。そこでゆっくり竹の幹を叩いたりしていたかったが、蚊がるしえる兄ぃに集中攻撃を敢行するらしく、彼は林の端に退避を決め込む。折りしも来未さんから連絡が入り、食事をいっしょにすることにあいなった。

　きんちゃんの車を回して一部で超有名（？）な岩崎スポーツ店へ向かい、そこで来未さんと再会する。お店の中にご主人と小泉純一郎現首相とのツーショット写真があったのだが、この２人が共によく似ているのにびっくり。そういえば小泉現首相は、私の高校の先輩なんだよなー、と自分が神奈川県横須賀市出身であることを思い出す。最後だということで、私たちは浜松市街地でお昼を共にすることになる。ところで浜松といえばやはり鰻。鰻の美味しいお店に予約を入れてくださったご主人に、さらに恐れ多くも店番をお願いして、とらしえ＆きんちゃんと来未さんは駅の方角へ。結局来未さんに鰻重をご馳走していただく。本当にご馳走様でした。

　事務所に戻るときんちゃんはやおら議員としての戦闘服・ぴしっとしたスーツに着替えて、先ほどのオショーモードから有能な政治家に変身すると、いざ！と出陣していったのであった。我々はきんちゃんの事務所で少し休息し、赤い流星号に乗り込んでいざ東国へと旅立つ時を待つばかりだった。途中、ちょうど浜松で仕事を終えたばかりのｌｕｌｕちゃんから電話が入り、最後のお茶を共にするために、高さが２１２メートルあり日本でも１１番目に高いというビルのそびえる浜松駅を目指して、るしえる兄ぃはアクセルを踏むのであった。

とらしえじゃぱん点線記１−２７（２００１０７０６−１）