<053> グレゴリオ暦のと13の月の暦のあわい（１）

　フジテレビ系列の「トリビアの泉」という人気番組の中で、毎年４月４日、６月６日、８月８日、10月10日、12月12日は同じ曜日になり、しかも曜日は毎年１つ前に進むという内容のものがあった。番組的には「へーっ、本当にそうだ。よく気がついたねえこんなこと」くらいの扱いで７２／１００へぇにしかならなかった。しかしここにはグレゴリオ暦の大きな特徴の１つが垣間見えている。このことをグレゴリオ暦と13の月の暦との対比を絡めながら、もう少し詳しく見てみよう。なおＧ暦はグレゴリオ暦を、Ｄ暦はドリームスペル暦（＝１３の月）の暦を表わす。

(1) Ｇ暦４／４〜６／６（Ｄ歴10／１〜12／８） 　⇒64日 （７×９＋１）
(2) Ｇ暦６／６〜８／８（Ｄ暦12／８〜１／14）　 ⇒64日 （７×９＋１）
(3) Ｇ暦８／８〜10／10（Ｄ暦１／14〜３／21）　 ⇒64日 （７×９＋１）
(4) Ｇ暦10／10〜12／12（Ｄ暦３／21〜５／28）　 ⇒64日 （７×９＋１）（※１）

　これらから上述のグレゴリオ暦の偶数月のゾロ目の日の間の期間は64日間(＝９週間＋１日)であることが分かる。そして７日(１周間)の倍数＋１日なので、これらの64日のブロックの初日は同じ曜日になる。(※２)またこの４つのブロックの(1)と(2)、(2)と(3)、(3)と(4)の終日と初日重なっているので、(1)〜(4)の全ての日は253日である。この期間はちょうど13の月の９ヶ月だが、(1)と(2)の間にドリームスペル暦(＝13の月の暦)では時間を外した日が１日入るので、総日数は36×７＋１＝253日となっている（※３）。

　13の月の暦では全ての月の全ての同じ日にちは同じ曜日になるのだが、グレゴリオ暦ではこの時間を外した日も曜日にカウントされるのでこの(1)と(2)の間に１日入ってずれるために、結果としてグレゴリオ暦では全てのブロックの初日が同じ曜日になるのだ。

なお１年に１日ずつ曜日がずれていくのは、１年が365日で52週＋１日だからである。４年に１度の閏年には366日＝52×７＋２日となるために、曜日は２日ずれることになる。このために１年の全ての日にちが同じ曜日になるのは７年間で一巡するのではなく、この「７曜日で１周間×４年に１度の閏年」の組み合わせによる28年で１つの周期を作っている。つまり28年周期なので、ある年の全ての日にちと曜日が全く同じになる年は29年後にやってくるということだ。（※４）

　また天王星の公転周期（30688日）は84年（正確には＋８日）だが、この周期の１／４は21年＝7670（＋２）日＝260朔望周期である。同様に天王星の１／３公転周期は28年＝10227日だが、これは13の月の暦の365ヶ月に７日を足した日数である。これはまた1460週間に１を足した1461週間であり、シリウス暦と太陽暦の４年の差異の１：７的なホロンでもある。

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（※１） なお12月12日〜２月２日は52日、２月２日〜４月４日は61日（うるう年は62日）となり、この関係が成り立たない。
（※２） この６４という数は面白いことに２の６乗でもある。
（※３） ２５３は２２の３角数である。
（※４） 13の月の暦の１ヶ月２８日の１年１日法的なホロンであることに注意のこと。