（０９７４）水に書かれた点描画<１>　騙す者はその騙す心に騙される　

１）あらゆる停滞は前進に不可欠なものである。

２）一瞬先は闇だという事は、一瞬先はまばゆい光の真っ只中でも
　　ありうるという事だ。

３）思考を鈍らせるのは肥大した自尊心と執着心。

４）拒絶とは逃避である。能動的拒絶とは能動的逃避である。

５）問う者は問われる。見る者は見られる。殺す者は殺される。
　　騙す者はその騙す心に騙される。他動詞は自動詞を避けられない。

６）あらゆる会話はメタローグである。
　　あらゆる他人は当人にとってのメタである。
　　対話。対話によって自分は、他人は、世界は刻々と変わっていく。

７）自分を中心に考えれば、すべての他人は狂気の目をしている。
　　脳細胞はそれ自体のみでは生きていけない。

８）何を考えたらよいか分からないという事は、何を考えてもよいという事。
　　何を成したらいいか分からないという事は、何を成してもよいという事。
　　「将来何になりたい？」「想像のつかない何かに。常に私のメタになりたい」

９）私は決してあなたを見捨てない。あなたとは特定個人ではない。すべての人だ。

10）邪道もまた道なり。究極のエゴイストは全人類愛に満ちた者である。

水に書かれた点描画　<１>/1985-1988