（E013）

■１■温度とは堅苦しく表現すれば、「熱がひとつの物体から他の物体へ移動
する傾向の強さを指示する尺度」のことだ。元々温度は人間の皮膚感覚の熱い
冷たいを相対的に表すものだった｡現在の温度は水の融点と沸点の間隔を100分
割した温度目盛りにより、この感覚的要素を排除して計量化したものである。

■２■1848年、イギリスの物理学者ケルビン卿はこの伝統を尊重しつつ、物質
の個別的性質から独立した熱力学的な温度目盛り(絶対温度)を提唱した。単位
目盛りとしてのセルシウス度とケルビン度は等しく、絶対０度は０ケルビン度
であり−273.15℃である。また水の融点０℃が273.15Ｋ(ケルビン度)である。

■３■摂氏は水の融点と沸点の間を100分割したが、もし1000 分割していたら
、人間の平均体温は365℃付近という表現になると表現したが、10分割、100分
割、1000分割などは選択する側の任意であり、水の性質や本質は変わらない。
10進法ホロンによる同型対応視は、365日のみならず、27.3日ても可能である｡



■４■この温度目盛の中において、人間の平均体温の10進法ホロンが地球の１
公転365日に照応視できるとすれば、月の公転自転周期 27.3日に呼応している
のは絶対０度である−273.15℃の10進法ホロンであろうか。また水の融点はケ
ルビン度では１気圧なら273.15Ｋである。364日の３／４もまた273日である。

■５■ところでこの水の温度には興味深い対称性がある。水に限らず臨界温度
というものがある。それは圧力によって気体を液化する場合、ある温度以下で
ないといくら圧力を大きくしても液体にならない限界温度のことだ。水の臨界
温度は374.1℃だ。この374.1℃は水の沸点100℃からさらに274.1℃上にある。

■６■一方絶対０度の方は水の融点０℃からさらに下方の273.15℃にある。水
の３態である固体（氷）、液体（水）、気体（水蒸気）の２つの界面、つまり
融点０℃と沸点100℃を介してほぼ対称的な数値になっているのである｡また１
年52週364日を意識して、364Ｋをセルシウス度に変換するとほぼ91℃となる。



■７■91は１年364日の１／４だった。また365Ｋは同じく92℃に近似するが、
92は自然界に存在する最大の元素Ｕ：ウランの原子番号だった。また音速は空
気中では０℃で331m/sであり、温度が１℃上がるごとにその速度を0.6m/sずつ
増すので､55℃の時及び水の臨界温度374.1℃の時の音速は以下のようになる。

　　　　　　　 331＋0.6×55＝364（m/s）
　　　　　　　 331＋0.6×374.1≒555.5（m/s）

■８■55℃の時に364m／sであることと、水の臨界温度374.1(＝273.1＋100)℃
の時555.5m／sであることとの間に何らかの対称性があるのだろうか｡55は10の
３角数であり､10番目のフィボナッチ数でもあるが､10進法との関係も見ようと
するの穿ち過ぎだろうか。これらはまだ数の冒険､もしくは数の駄洒落である｡