■１■｢印刷インキ｣とは紙･フィルム･金属板などの表面に画面や色彩などを再現するための色材の総称だ。その主な成分は着色剤である顔料とそれを分散固定するワニス(ビヒクル)、そして状態を整えるために補助的に加えられる添加物である。光沢性･耐光性･耐薬品性等と共に、色再現性が最も重要とされる。
■３■英語だと｢インク｣<ink>だが、開発や輸入の時期から今でも印刷業界ではオランダ語で｢インキ｣<inkt>と呼ぶ。業界内でも年齢によって呼称にずれがあるが、印刷用のものはインキで、デジタル印刷やプリンターはインクだ。あるいはドロドロと粘度が高いものがインキで、粘度が低いものがインクである。
■５■印刷素材･方法･機械･後加工の有無などによって使用するインキは異なる。①｢平版(オフセット)インキ｣は水と油の反発特性を利用して、版に付着させたインキを用紙へ転移して印刷する。②｢グラビアインキ｣は版胴の凹みにインキを流し込み、余分なインキを削ぎ落とした上で用紙に転写させて印刷する。
■７■⑥ＵＶインキは紫外線を照射することでインキを瞬時に硬化・乾燥させ、強固なインキ皮膜を作る。有機溶剤が含まれていないため、環境保全にも優れている。⑦インクジェットプリンター用インキは粘度の低さ、速乾性の高さが特徴で、微細なインク滴を熱や圧力で噴き付けて印刷する印刷方式である。 --------------------------------------------------------------------------------------- rewitten on 20240417 Wednesday |
