■１■原子番号42の元素はモリブデンで、元素記号は<Mo>である。銀白色の遷移金属元素で、原子量は95.94。モリブデンは人体にとっての必須元素であり、尿酸の生成、造血作用、体内の銅の排泄などに関わる。地球上の窒素固定量の70 %以上はモリブデンが関与している。植物にとっても必須元素である。

■２■42は合成数であり、正の約数は１，２，３，６，７，14, 21, 42の８個である。42の逆数は（１／42＝）0.0238095…で、循環節の長さは６桁である。42（＝２×３×７）は２番目の楔数である。楔数とは自然数の内で異なる３つの素数の積で表される合成数のことである。

　

■３■42は６番目の矩形数６×７である(２，６，12, 20, 30, 42…)。矩形数とは連続する自然数の積となる数で、ｎ番目の矩形数はｎ(ｎ＋１)と表され、ｎ番目の３角数の２倍に等しい。正20面体の頂点12と稜線30の和は42である。天王星公転周期は42の２倍の84年、土星会合周期は９倍の378日である。

■４■３ｘ３ｘ３の27ユニットからなる３次立体魔方陣の、上下・左右・前後及び立体対角線の位置にある３数の和（定和）は全て42である。なおこの立体魔方陣の総和は378、対和は28、中心数が14である。なおこの定和は全部で（上下９＋左右９＋前後９＋立体対角線４＝）31本存在する。

　

■５■水が全反射を起こす光の角度は42度である。雨上がりや夕立の直後などに、仰角（虹の視半径）が約42度の方角に、雨滴内で２回の屈折と１回の反射を起こした光線によって生じる虹が見える。光の屈折率が波長によって違うために、虹の外側は赤色、内側は青色をした虹の七色になる。

■６■1966年に数学者ポールクーパーが公にした「重力列車」というアイデアは、出発地から目的地までの最短の直線距離で地球をくりぬいて穴を開け、そこに自由落下すると、重力による加速と減速の結果として、（摩擦が０だとすると）どこに行くにも等しく42分で到達できるというものだった。

　

■７■日本では、42の「し・に」の音が「死に」に通じるとして凶運・不縁起の数とされる。また42歳は男の厄年のうちの大厄の年とされている。また日本の自動車のナンバープレートでは、希望番号制度による申し出があった場合を除いて下２桁「42」を付けない（ただし、駐留軍車を除く）。

■８■競輪では開催に出場する選手に割り当てる整理番号を…40、41、43、44…として42番を抜いている。しかし運輸・荷役などの物流業では、「42」を「始終荷」(しじゅうに)と読んで縁起の良い数字とする場合もある。海王星と地球の体積比は42：１である。Ａ３用紙の大きさは42.0×29.7cmである。

　

■９■一般的な体温計の計測可能な上限は42度Ｃである。これは約42度Ｃでタンパク質が変質するからである。つまり体温が42度Ｃになったら人間は死んでしまうので、体温計目盛にはそれ以上の目盛りは意味がないということである。犬科動物の歯の本数は、上下合わせて42本である。

■10■フランスのアルファベットは16個のダイアクリティカルマーク（ラテン文字等の文字で同じ字形の文字で発音が区別されるべき場合に文字に付される記号のこと）を入れて全部で42個ある。白鳥座の赤色矮星のケプラー42の周囲には、それを周回する３つの小さな太陽系外惑星が存在する。

　

■11■ボストンに住むドナルド・ピーマンによって復元された「トートの42の書」の巻数は42巻である。本体の42巻と２巻が付随している。ハニカム構造に見える正６角形を使う平面タイル張りでは、位相幾何学的な意味において、６×７の42個の積み込みレンガパターンに１％以内の誤差で漸近する。

■12■ベクトル平衡体の最密パッキング球の第２層の個数は42個である(※)。丁半賭博などで用いるサイコロ２つの賽の目の総和は42である。つまり６の３角数(１＋２＋３＋４＋５＋６＝21)の２倍である。また２個の正４面体の面・点・線及び回転対称軸の数は(４＋４＋６＋７＝14）の倍の42である。

　　　　　（※）一般に第ｎ層の個数は<10ｎ^２＋２>で表される。

　

■13■古代エジプトの死者の書では、死者は心臓を法・真理・正義を司る女神マアトの羽と天秤に掛けられる。審判する冥府の神々は42人であり、罪も42種である。マアトが質問しトートが答を記録する。全ての42に首尾よく答えられた死者はオシリスになる。42はエジプトの地域の総数でもある｡

■14■伝統的なカバラにおいて、42は神が宇宙を創造する数である。カバラで至高なる名前は「永遠・無限」としてのアイン・ソフで、セフィロトの上に位置する。42のヘブライ文字で綴られた名は４(テトラグラマトン)の結合である。バビロニアのタルムードにある42文字の名前とは明らかに関係がある。

　

■15■42と言う数はキリスト教の様々な文脈に出現する。「マタイの福音書」には42世代に渡るイエスの家系がある。42ヶ月の間獣が地上の支配権を与えられた（ヨハネ黙示録13:5）。エリシャを嘲った子供たちのうち42人を森から現れた熊が引き裂いた。（列王記下2:23-24）

■16■帰還した捕囚の民の中でアズマベトの42人が自分の街に帰った。（エズラ書2:24）獣は龍であるサタンから42ヶ月の間、必要な活動をする大きな権威を権威を与えられ、あらゆる種族、民族、国民を支配し、自分を神格化して神を冒涜する。（ヨハネの黙示録13章5〜10節）

　

■17■「聖所の外の庭はそのままにしておきなさい｡それを測ってはならない｡そこは異邦人に与えられた所だから｡彼らは42か月の間この聖なる都を踏みにじるであろう｡そしてわたしは､わたしのふたりの証人に､荒布を着て､1260日の間預言することを許そう。」【ヨハネ黙示録11章２〜３節】

■18■42カ月は３年半であり、42日は６週間である。１ヶ月30日の42カ月は1260日である。故ホゼ・アグエイアスはこの数から12-60進法を導き出していた。また12の３乗は1728だが、こちらの数からは天の力の17（天王星）と、テレクトノンの力､７の４倍という､精神の塔の力である28を示していた（※）。

　　　　　（※）テレクトノン(法則の立方体p.２より。

　

■19■ある宇宙人が「生命と宇宙と万物に関する究極の答え」を計算すべくスーパーコンピューターを作り、750万年かけて導き出して答えは「42」だった。謎の「答」に対応する「究極の問い」を求めて生命体巨大コンピュータが作られた。その名は「地球」。しかしその答が出る５分前に地球は…。（※）

　　　　　（※）ダグラス・アダムズのSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』より

■20■これに影響を受けたのがルイス・キャロルである。一例を上げれば、『不思議の国のアリス』に42点のイラストを添えたり、『スナーク狩り』の中に42のルールを入れたり、42の箱を記述したり、『鏡の国のアリス』ではホワイト女王の年齢を74,088（＝42×42×42）日と仄めかしたりしている。

　

■21■米大リーグでは初の黒人選手ジャッキー・ロビンソンの功績を讃え、彼の背番号42を全球団共通の永久欠番とした。日本プロ野球では助っ人外国人選手が好んで背番号42を付けている。日本プロ野球におけるシーズン最多勝は、巨人のヴィクトル・スタルヒンと西鉄の稲尾和久が残した42勝である。

■22■土星のアルベドー(反射能)は0.42である。海王星の衛星プロテウスの直径は420kmである。420(＝20×21)は矩形数である。また４つの連続した素数の和(101＋103＋107＋109＝420)であり、１〜７で割り切れる最小の数でもある。4200は９角数であり、５角錐数であり、<７！−６！−５！>でもある。

　

■23■421は素数であり、双子素数(419, 421)であり、15番目の中心つき４角数（１，５, 13, 25, 41, 61, 85, 113, 145, 181, 221, 265, 313, 365, 421…）であり、５つの連続した素数の和 (73＋79＋83＋89＋97＝421)でもある。421490日は14273太陰月であり、そして1154太陽年である。

■24■4211はソフィー・ジェルマン素数（２ｐ＋１もまた素数であるような素数ｐのこと）である。したがって２倍して１足した8423も素数である。75の３乗は421875である。マラソンコースの全長は42.195kmである。4225は65の２乗であり、そして33番目の中心つき８角数でもある。

　

■25■4227は最初から46個目までの素数の和である。木星の衛星イオの軌道半径は423341.26kmである。黄金比φの３乗は4.236067977…である。424（＝23×53）は10個の連続した素数の和 (23＋29＋31＋37＋41＋43＋47＋53＋59＋61＝424)である。18の平方根、すなわち３√２は4.242640687…である。

■26■425（＝52×17）は17番目の５角数（１，５, 12, 22, 35, 51, 70, 92, 117, 145, 176, 210, 247, 287, 330, 376, 425…）であり、また３つの連続した素数の和 (137＋139＋149＝425)でもある。4257は33番目の10角数である。また4259（＝2129×２＋１）は安全素数である。

　

■27■氷Ｈ₂Ｏ(250Ｋ)の比熱は0.426cal／g・度である。426(＝２×３×71)は楔数である。金星の19公転周期は(224.69700×19＝)4269.243日である。4271はソフィー・ジェルマン素数である。２倍して１足した8543も素数である。天王星は自らの１公転周期(30688.380日)の間に42741.47632回自転する。

■28■月の１自転・公転周期27.32日の間に冥王星は4.277438547回自転する。4278は92番目の３角数である。チャンドラー周期とは、1821年にセス・チャンドラーが発見した、地球の自転軸が３〜15ｍ、最大21メートル幅でぐらつく周期のことで、その周期は428日〜433日だが、発見以来変化している。

■29■太平洋の平均深度は4282ｍである。最大深度はマリアナ海溝にある10,911ｍである。4283（＝2141×2＋１）は安全素数である。35の３乗は42875である。429（＝３×11×13）は楔数である。21の１乗から５乗までの総和は（21^１＋21^２＋21^３＋21^４＋21^５＝）4296705である。

GUIDE 42-001