■地球で生活している私たち人間にとって、時間の基本単位は地球の１日である。他には１年という単位があるが、あとはこれらの分割か整数倍になっている。マヤの世界観を基本とした時間のゲーム『ドリームスペル』では、それ以上分割不可能な単位として人間１人と１日を共に「１KIN」と表現している。

■地上から見て太陽が再び元の位置に来るまでが基本単位の１日だ。28日は月の自転・公転周期の27.3日や朔望周期29.5日その他の諸周期と共に、人体に対する影響も鑑みた平均的日数として捉えられる。そこでこの月の諸相のサイクルとして捉えられている28日を基本単位として諸周期を見てみることにしよう。

■水星の自転周期は58.5日だが、これを28で割ると2.089…となりほぼ２である。次に水星の公転周期88日を28で割ると3.1428…でほぼ３、もしくは円周率πに近似している(※1)。さらに水星と地球の会合周期116日は同様に4.14…となってほぼ４であり、水星と金星の会合周期144日は5.14…でほぼ５である。
　

■別の見方をすれば水星の公転周期と会合周期の差は28日であり、水星と地球の会合周期116日と水星と金星の会合周期144日の差もまた28日になっている。28日は人間の生命サイクルであると表現したが、見方を変えれば内惑星などの諸周期の基本的単位と見ることもできるだろう。以下はその一例である。

　　１)水星自転周期 58.65÷28＝2.0946428≒２
　　２)水星公転周期 87.99÷28＝3.1782142≒３≒π＝3.1415926
　　３)水星会合周期 115.9÷28＝4,1392857≒４≒１＋π＝4.1415926
　　４)金星自転周期 243.0÷28＝8.6785714≒π･ｅ(8.53973422) (243＝３^５)
　　５)金星公転周期 224.7÷28＝8.0357142≒８
　　６)金星会合周期 583.9÷28＝20.853571≒21
　　７)地球公転周期 365.2÷28＝13.042857≒13
　　８)火星自転周期 1.026÷28＝0.0366428≒366×10４
　　９)火星公転周期 686.9÷28＝24.532142≒24.5＝49／２
　　10)火星会合周期 779.9÷28＝27.853571≒28 (28^２＝784)

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(※1)古代エジプトにおいてはπの近似値が22／７であったことが想起される。

GUIDE 28-006　１つの基本単位としての月の28相