2012.03.21 Wednesday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

■１■午前４時、みかんの大鳴き攻撃開始。即座に起きる。居間でパネルヒーターを点けてぼーっとする。外は風が強く寒い。25分から東側の窓らへばりついて、隣りのマンション前の道をウォッチング。35分、バイクの音すらしない。35分…起きた時名古屋でのぞみに乗れば、もう京都に着いてしまう時間だが。

■２■38分、自転車がかなりのスピードで発進して行った。多分新聞配達のものだ。玄関ドアを開けて猫の頭幅分の隙間を開けてロックする。冷たい風が吹き込んできて寒い。デルピーが洗面所の籐の物入れから器用に靴下を引きずり出す仕草を繰り返している。45分、エレベーターが５階に到着してドアが開く。

■３■玄関ドアの隙間に頭を捻じ込もうとする２匹。新聞が新聞受けに投函される音。そして何もないまま配達人さんは隣りの家にも配達すると、階下に走り去っていった。「…え？」という顔の猫ズ。またいつもの人ではなかったようだ。お彼岸だから里帰り中？体調崩した？ひょっとしてずっとこのままとか？

　　　

■４■前触れもなく突然猫々朝日記の終了もあり得るという未知。さてどうなることやら。今日は趣を変えて、汁たっぷり目のでかい猫缶を開けてみた。汁気部分はよく舐める。もう充分かな？残った部分とカリカリをブレンドしてカップに入れ、古新聞と不燃ごみを出すついでに外の猫茂みの中に置いてきた。

■５■昨日の午後、ケーブルＴＶの機械を新しく付け替える工事に来たお兄さんに、みかんとデルピーは興味深々でにじり寄り、邪魔なんじゃないかと思うほどまといついていたことを思い出した。「人懐っこい猫ちゃんですね」と言われてた。ケーブルＴＶの会社名が「スターキャット」なのは関係あるのかな？


2012.03.22 Thursday　

　　　

■１■午前４時25分、時計を見て飛び起きる。急いで窓越しに隣りのマンションを覗うと、ちょうど新聞配達の人の姿がマンションの向こう側にある道路へと走る姿が見えた。バイクが発進した。あと５分でうちの玄関に到達するはずだ。単の上の自分の猫ハウスにいるみかんにワンタッチすると飛び降りて来た。

■２■デルピーは既に足元で鳴いている。愚妻がゆっくり花粉症の茶を入れて飲んでいる。なんであと５分が待てないのだ？居間の電気を消す。玄関に行ってドアを少し開ける。みかんがついて来る。ガコン。当マンション前にバイクが到達した音だ。デルピーどこ？闇夜の黒猫に目を凝らす。台所にいた。

■３■エレベーター上昇中。デルピーをふん捕まえて共に玄関に急ぐ。エレベーターが５階に到達した。洗面所のドア裏に隠れようとする私。伸ばした左手の肘が電気スイッチに当たって洗面所がパッと明るくなる。慌てふためきつつ瞬時に消す。パチッという音。新聞が投函される音。さて気がつかれたかな。

　　　

■４■猫２匹に「おはよう…いいこだねぇ」との声。いつものおじさんの声だった。ドアの隙間から内部が一瞬明るくなったことに気が付いただろうか？多分気がついたのだろうな。分からないけれど…それでも猫に声を掛けてくれた。去った後もみかんがドアの傍から離れない。猫の方はちゃんと認識している。

■５■猫缶猫餌のストックがほとんどなくなっていることに気付く。今日買いに行って来なければ。清水の焼かつおをほぐして半分ずつ与える。さて、今朝は可燃と不燃のゴミ出しの日。下の野良猫にカップ一杯分のカリカリを配達してこよう。トイレから出てこず、保温便座の上でぬくまっているデルピエ郎。


2012.03.23 Friday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　

■１■午前４時20分、みかんに起こされる。窓ガラスを見ると曇っていないから、今朝は温かい日だと分かる。今日はデルピーとみかんと共にそろって隣りのマンションを覗っていると、35分にバイクがやってきた。配達員さんの動きがいつもより機敏に見える。切れの良い走りでバイクに戻って、38分に出発だ。

■２■45分、配達しながら当マンション前に到着するバイク。エレベーターが各階どまりで上がって来る。今日は肘でスイッチを押すようなドジは刷るまいと思いつつ待つ。５階に到着。エレベータードアが開くとすぐに「んほっ」と声。多分ドアの隙間から猫が覗いているのが目に入ったからなのだろうな。

■３■洗面所ドアを少し開けて、その裏に潜んで耳を澄ましているが、新聞受けにゴトンと新聞を入れてから、おじさんはしばし無言。昨日の電気フラッシュがあったから、中を気にかけているのかな？隣りの家のドアに新聞を投函する音。そのまま階下に走り去るのかと思ったていたら、再び戻って来た。

　　　

■４■ドアの前で声。「おはよ…おはよォ…ふ」そし改めて階段を駆け下りて行った。心の中で私もつい「おはよう、おじさん！」と言ってみる。デルピーとみかん、今日は２匹でそろい踏み。よーし今朝はいなばの「このまま与えられますまぐろ・かつおにゃんカップ」と「焼かつおほたて味」のＷサービスだ。

■５■５時15分、さて外の野良猫へのサービスに行こう。廉価版なんだけれど質より量作戦で、昨日買ってきたキャットフードの大袋からカップにたっぷり入れて…と。外に出ると雨が降り出していた。家に戻ってこれで餌皿の上に屋根でも作ってやるかとビニール袋を掴み、再度エレーベータに乗り込んだ。

■６■マンションの門を開けると、道上にケンビシ兄弟の母黒猫が待っていた。ケンビシ兄弟とは、あの鼻の上に黒い剣菱マークがある白黒仔猫のことだ。向かいのマンション共用棟のエアコン室外機の下でに餌をてんこ盛りする。よし、これなら濡れないだろう。デルピーはトイレの保温便座上。マイブームか？


2012.03.24 Saturday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　

■１■午前４時10分、みかんに鳴き起こされる。居間に行くとデルピーがすでに起きていた。28分に窓の外遠くをバイクが発進して行った。それから玄関ドアの裏で待つこと30分近く。そうか、今日は雨仕様だから遅いんだ。猛獣の獲物待ちの辛抱強さではなく、通常の時間感覚でないほぐれ緩んだ時のまま。

■２■４時57分、ようやくエレベーターが５階に来た。今朝はデルピーが全面に張り出し。配達員さんは新聞を投函すると「おはよう、おはよ…ふふふ」と言ってから「よいしょ」と自分自身に掛け声をひとつかけてから去って行った。南側の平屋の屋根あたりで野良猫が「あお〜っ、あお〜っ」と鳴いている。

■３■５時５分。カップに野良猫用のカリカリを入れて階下に向かう。濡れている路面。今日も雨なのか？新聞で天気を確認すると、晴れだった。猫やぶの中の餌皿代わりのトレイをひっくり返してたまった水を出し、そこに猫餌てんこ盛り。家に戻ってから当家の猫にも焼かつお２種を献上。まだ少し眠い。


2012.03.25 Sunday

　　　

■１■午前４時起床。30分ほど居間で未明の朦朧意識を猫と共に楽しむ。昨日は姪っ子の進学祝いの買い物付き合いと、ひと組と洋舞と邦楽のコラボ作品観劇だったが、合間やアフターの食事や喫茶で猫談義が爆裂。姪っ子の愛猫チョビが最近去勢手術をしたのだが、まだカラー装着中の写真にヤラれたなあ。

■２■さて４時32分、隣りのマンションにバイクが到着し、きびきびした動きで配達を終えると35分には出発した。みかんの先導で玄関ドアを開け、しばしの待機タイム。ここでデルピーも参戦だ。41分、エレベーターが開き、配達員さんが登場した。「よいしょっ、ほいっ…おーはようー、ふふふ…」

■３■この後「風が強い」か「風邪引くなよ」か何か良く聞き取れない言葉を猫たちに掛けてから走り去って行った。今朝のつつがなし。台所のドアを開けると２匹は流れる魚のように台所に。45分、当家の猫の食べ残しを捨てるのではなく外猫にカリカリと共にあげるために外に出た。今日も風が冷たい。

　　　

■４■天は星空だがまた夜中にひと雨あったらしく、地面が濡れている。猫茂みの中のトレイは昨日雨だったのに、朝あげた餌がなくなっていた。いつもそうだ。濡れていても食べているらしい。今日は少し猫缶混じり多めやで。帰宅してレトルトの「素材厨房かつお仕立て」を供出。あれ、喰い付きいまイチ？


2012.03.26 Monday

　　　

■１■あああ、やっちまった。…いや正確にはやれなかったのだけれど。寝過ごした。気が付いたら４時40分。飛び起きて玄関に行くと、もう新聞が来ていた。デルピーが居間にいる。本棚の上を見ると、みかんが起きたまま出待ち顔でこちらを見た。夕べ風呂に入って早寝したのがかえっていかんかったんや〜。

■２■午前１時台、２時台、３時台と目が覚めて時計を確認したのを覚えている。なのに肝心な時を寝過ごした。ごめん、みかん。ごめん、配達のおじさん。気を取り直して、近所の野良猫用に猫缶とカリカリを抱えて外に出た。ケンビシ母のチビ黒がいた。猫茂みのトレイを指差すとちゃんと食ってた。寒い朝。


2012.03.27 Tuesday

　　　

■１■現実肯定とか能動的受容などという表現は、まだ自らを重要視している自分というものがあってちょっと不細工だ。自分をそんなに過大視するでもなく、物事が自然に転変して行く中で、そこにまだ意志や自由が感じられる自分のかけらを意識できるのは、無我とも違いエゴより少し素敵だ。

■２■あ、いや別に偉そうなことを言うつもりは毛頭ない。悪癖ではない習慣の中で自然に寝起きすることの中に、ちょっとした幸福感があったりするものだからつい、どうでもいい感情失禁を記してしまっただけなので。さて４時に起きて居間で多面体の残骸と猫と暗闇の中でゆるゆる座体操。

■３■25分にとなりのマンションにバイクの光が見えた。あれ、いつもより背が低い？とみているうちに、いつもの方向からいつものバイクがやって来た。珍しいことだが別の新聞の配達人とほぼ同時に配達していた。30分にそこを出て、35分に当マンション下に到達だ。猫たち、準備ＯＫ。

　　　

■４■エレベーターが開き、猫たちはドアの隙間に身を乗り出す。「おはよう、ほい、ほいっ…ふふふ…」と声。ほい、ほいっのところは猫の頭か鼻先に触ろうとしている声だろう。ちょっとかすれ気味のいつもの声が、今日は少し落ち着いて感じられる。すぐに次の配達先に走り去って行った。

■５■今日は万事実にスムーズで、猫たちも目が合い、指で台所ドアを指差すだけですーっと居間に退散して行った。昨日閉店間際のサービス値段で買ってきた、解凍かつおを細切れにして猫々サービス。カップが壊れたのでカリカリを綿棒ケースに入れて、下の野良猫のために猫茂みに置いて来る。

■６■夜陰の中に、ケンビシ兄弟の母黒猫がいた。どうぞ食べてちょう。昨日の夕刻、散歩に出かける時、猫茂みの中にケンビシの１匹がその白黒の姿をすっくと立ったまま見せていた。子供とその母親が優しい眼差しで見詰めていた。ちょっと幸せな気分になったことを思い出した。今日も寒い。


2012.03.28 Wednesday

　　　

■１■４時35分。時計を見て飛び起きる。５分寝過ごした！ギリ間にあわないか？居間にはデルピーが既にいる。台所のドアを開け、玄関に急ぐ。ドアを開けてエレベーターを確認する。１階に止まっている。じゃあまだ間にあうか？新聞受けを見る。オーマイガッ！既に新聞が刺さっていた。

■２■みかんが大鳴きしている。ちょっとヘコむ。すまん、今日はもうお終いなんだ。４時50分、気を取り直して、外の野良猫用のカリカリ配達に出た。未明で寒いけれど、もはや闇の底にも春の気配。昨日、花みずき並木の何本か咲いていたことを思い出す。デルミカには猫缶のいなばとろ鮪を。


2012.03.29 Thursday

　　　

■１■４時15分に目覚める。少し気を張っていればちゃんと起きられるのだ。29分、いつもとは逆側からライトが近付いてきて見えない位置で停まった気配。やがて隣りのマンションの３階にベルメットが動くのか見えた。背が低く、動きもゆっくりだ。見ていたらやがてバイクが発進した。

■２■どうもこの時間に新聞配達の人は２人いるらしい。いつもはそのどちらか片方を見て、当家への配達に備えて動いていたようだ。解明を急がねば。４時40分、ようやくという感じでエレベーターが到着する。デルピーが覗いていて、みかんは少しドアの後ろ側だ。「んお？…お、おら、ら…」

■３■今日の発声はそれだけ。あっさりだ。「おら、ら…」のところはデルピーの頭を触ろうとしていたらしい。猫たち、居間に撤収。猫缶「いなばとろ鮪白身魚・ささみ入り」を半分ずつ供出。４時50分、カリカリをカップに入れてエレベーターに乗って降りる。猫茂みの白いトレイにザーッと。

　　　

■４■ケンビシ兄弟母の黒猫が来た。そういえば駐車場の内の車の後ろにカリカリを置くと、もう１匹の胸だけが白い黒猫メッシが食べていた。猫同士でも与えられた場所によってもテリトリーがあるのだろうか？なら明日からそちらにも置いてみなくては。春の未明のまだ深き闇。まだまだ寒い。


2012.03.30 Friday

　　　

■１■午前２時半過ぎ、起床。今日は少し温かい。みかんと共に居間で１時間半程、横になったりぼーっとしたり、ゆるゆる体を動かしたりしながら過ごす。４時前にデルピーも棚の上から下りて来た。４時25分、東向きの窓から隣りのマンションを覗う。

■２■28分、建物の向こう側で見えないが、バイクの光が来て停まった。29分、今度は左側から、これも見慣れた少し大きめのバイクが走ってきて、やはり建物の向こう側に停まった。マンションの上階では既に背の低い人が配達している。そうか、やはり新聞配達は２人（２社）いたのかっ！

■３■30分、最初のバイクがゆるゆると左側に向かって発進した。２番目の配達人の姿は見えないが、隣りのマンションを配達中だと思われる。どちらが当家に配達してくれているのか分からないので、玄関に行ってドアに猫頭分の隙間を作る。今日はバイクのエンジンとブレーキの音が響く。

　　　

■４■４時37分、エレベーターが５階に到達して、ドアが開く。デルピーとみかんが出迎え態勢。新聞投函。「おはよう、いい子だねえ…ふふふ…」と今日のお言葉。ああ、その姿を見ることができたら、２者のどっちか分かるのに…と洗面所のドアの裏で思う私。去る足音。さあ諸君、撤収である。

■５■今日の朝イチごはんはアイシアのレトルト「国産素材工房かつお仕立てにぼし入りまぐろとささみ」（品名長過ぎだろ）を半分ずつね。４時50分、外の野良たちのためにカリカリをカップに詰めて出発。いきなり玄関の外を横切る影。サビ猫の仔猫だ。うお、さらに影。白黒のケンビシだ。

■６■サビ猫って何？という人のためにプチ解説。サビ猫とは黒・濃淡オレンジが混ざった日本猫雑種で、英語だとtortoiseshell（べっこう模様）と言うんだよね。この２匹はあの胸元だけ白い黒猫の子供たちだ。元気そうで何より。もう１匹ケンビシ兄弟がいるはずだが。猫茂みにカリカリ放出。

　　　

■７■駐車場のうちの車の後ろにもカリカリセット。後で無くなっているか見に来ればいい。それにしても別々の新聞配達員さんを半年ほど１人の人間と思い込んで窓から観察し、玄関で猫と会わせてたんだな。時間のずれや幅ががあるわけだ。あとはうちに来るのはどちらなのか判別するだけだ。

■８■外猫の２個所の餌場の猫テリトリーの有無確認とか、ほんのささいなことでもテーマは尽きない。それにしてもまだ日が明けるそぶりもない。本当に１日は長い！と思いつつ家に戻って玄関ドアを開けると、みかんが三つ指（正確には４つ指だが）ついて待っていた。ニャー。あーはいはい。


2012.03.31 Saturday

　　　

■１■夕べは早寝したから、４時15分に起きても調子がいい。外は雨。今朝はかなり暖かい。窓から隣りのマンションを覗うと新聞配達をする姿がゆっくり動いている。見ていると25分にはもうバイクが次の配達に向けて発進した。とりあえず玄関ドアは定時通り開けておく。みかん、早速大鳴き開始。

■２■昨日は配達員さんは２人いることが判明した。今日は雨の日は定時より当家到着が30分遅れになる謎が解明されるかもしれない。眼下で出発してから、また配達所にビニール梱包の新聞を取りに戻るのではと思っていたが、当家に来るもう１人の配達員さんは最初から30分遅れ出発なのではないのか。

■３■玄関で猫と共に待つが、やはり新聞は配達されてこない。猫たちは待つのに飽きて洗面所や書庫室やトイレを動き回り初めている。４時55分、隣りのマンションに人影が見えた。少し背の高い、きびきび動く方の配達員さんだ。56分、バイクが発進した。雨の日の謎が半年経って解明された瞬間である。

　　　

■４■５時03分、当家玄関に配達員さんが到着だ。エレベーターが開いて光が漏れると、身を乗り出す猫２匹。「おーはようー、ふふ…おりこうだねぇ〜」との声。この時ばかりはみかんも鳴きわめかない。去って行く足音。何か脱糞後のようなチョイスッキリ顔の猫。台所にダッシュ。朝飯の時間ですか？

■５■今日も昨日と同じレトルトの「素材工房」をフィード。…え、何で喰い付き悪いと？餌皿の中にカリカリがなかったから腹空かせているのかと思ったけど、腹いっぱい食ったから餌皿が空っぽだったのか？外の野良猫たちは雨だから朝のカリカリ配達は無しです。晴れてからあげるからね。