2011.12.01 Thursday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

■みかんが鳴くので４時15分に起きる。微頭痛を感じる。いつまで続けるのか、止めるきっかけがないまま今日からついに師走に突入だ。20分、デルピーが居間に出勤。今朝もパネルヒーターをつけるほど寒くはない。愚妻、ベッドの布団の中でアイパッド使って隠れてネット中なのが、灯り漏れでバレバレ。

■窓の外は曇天の未明。何度も窓から隣りを覗くが、今朝は配達のバイクがなかなか来ない。47分、ようやく隣りのマンション下にやって来て配達開始。50分、駐車場に入る大型車に押し出されるようにそこから発車する。みかんと共にゆっくり玄関に移動する。ここからの待ち時間がまたちょっと長いんだよな。

■バイクのブレーキ音が夜の闇と風の中でホイッスルのように聞こえる。58分、エレベーターが動き出す。みかんがドアの隙間の前に綺麗な立ち座りしている。「おはよ、かしこいねえ」と今朝はゆっくり声をかけられていた。デルピーは後ろに位置しているけれど、黒猫ゆえに闇に紛れて見えないから、そこ。

　　　

■配達員さんが足早にさると、デルピーが早々に居間に移動。みかんもそれを見ても猛ダッシュでついて行った。はいはい、アイシアＫＫの「海缶かつおとまぐろゼリー仕立て」をどうぞ。今日は可燃・不燃・資源ゴミを出す日だ。これから２度寝すると出し遅れる可能性があるから、これから出すことにしよう。

■うちの猫に不人気だった猫缶の残りを捨てるのではなく野良猫にあげることにした。沢山のごみ袋を抱えて地上に降り、それぞれ所定の場所に置いて戻ろうとすると、視野の端に小さい白黒の毛玉がチョロチョロと動いていた。先日見かけたこの秋生まれの子猫たちだ。この道端の茂みの中にいつもいるのか？

■この茂みというのは斜め向かいの大きなマンションの敷地にある造園部分のことだが、低木がびっしり茂っていておいそれと普通の人が入り込めないところだ。ここを根城にしているのなら野良猫たちも安心。生き物が愛らしいのは温かい体温と、この予測不能な動きと出現だ。鞄からカリカリを追加供出した。

2011.12.02 Friday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　

■４時20分、ベッドを離れて居間に行くと、愚妻がこたつテーブルにアイパッド乗せてネットをやっていた。だから今朝は猫が静かだったのか？「これからはそこに居たら明るくてまずい」と言うと、「二度寝、二度寝〜」と言いながらベットに。部屋が暖かかったから窓は水滴で曇っている。外は冬の氷雨だ。

■雨の日はいつもより配達が遅れる。一部ずつ新聞をビニールで包まなくてはならないし。日本中で雨や雪の多い地域と晴れが多い地域とでは、配達員さんの負担にも随分差があるだろうに、関係なく均一料金なんだよなあ。ああ、中日新聞は中京地域メインか。おっと、50分にようやく隣り下にバイクが来た。

■５時１分、ようやくうちの玄関前でエレベーターのドアが開く。猫２匹、待ち切れずに廊下をうろついたり居間に戻ろうとしたりするので随分気を揉んだが、取りあえず久しぶりに２匹そろってご挨拶モード。「おう…おはよう、いいこだねえ」と声をかけてくれた配達員さん、雨合羽をがさつかせつつ退出だ。

　　　

■それにしても窓から階下を覗いている時、なぜかデルピーが猫トイレにウンチをする。何のお約束だよ。最近ではそれに合わせてみかんもおしっこするから臭いんだよなー、朝。AIXIA純缶まぐろフレークを分け与えつつ、近所の野良チビたちのことを思う。雨だから餌を与えることができないんだよなー…。

2011.12.03 Saturday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　

■午前４時５分、みかんの大声量で咆哮しつつのベッド周回で起こされる。ずっと雨の音がしていたが、窓から覗くと今は止んでいるようだ。今日は午前に中日ドラゴンズの優勝パレードが、そして午後には名古屋グランパスの優勝がかかるＪリーグ最終戦があるのに、雨はしんどいな。にしても眠いし寒いなあ。

■居間の闇の中にある座布団の上に何か黒い物体があると思ったら、丸まって寝ているデルピーだった。しばし居間で未明の猫遊びタイム。マックで貰って来た紙ナプキンでこよりを作って動かしたら、これが大受けで、猫大興奮。42分、隣りの建物の裏から配達バイク発進。雨であやうく見逃すところだった。

■デルピー、窓の下のトイレでまたもや長小便。で、なぜ終わったら全力でダッシュするかね？ゆっくり玄関ドアを開けると、冷たい空気が流れ込む。また雨が強くなってきたようだ。来ない、来ない、配達のおじさん、なかなか来ない。冷たい玄関でじっと待ち続ける猫たちにひとり感動する。５時15分だ。

　　　

■しかし廊下の床も冷たくて、さすがに私の足も冷えに冷え、痛風の恐怖が脳裏をよぎる。猫たちもさすがに待ち疲れて、廊下をうろついたりトイレや洗面所を巡回する。デルピーがトイレから出てこないなと思って覗いたら、温かい便座のヒーターで尻を温めていた。いや、気持ち分かるけれど人間かよお前。

■ぴくりとも動かないエレベーターパネル上の３階表示ランプ。待つ時間は心理的に長く感じると言うが、実際に暗くて寒い廊下で小一時間もじっと待つ。獣が小動物を待ち続ける時間の流れなのか、単なる惰性か、何か特別な意識モードの中にいる。５時30分、寒さにもはやこれまでと一旦居間に撤退する。

■以前にもあったな、隣りのマンションを発車してから玄関に到着するまで１時間ほど遅れたことが。雨が強くなったから途中で一旦、新聞にビニールをかけに戻ったのだろうか。５時45分、ようやくエレベーターが１階に降りて行ったのを見て、改めて猫２匹と共に玄関でスタンバイ。猫たちは偉いよ、本当。

　　　

■エレベーターから光が漏れ出てくる。「おはよう」と声。その後、配達員さんは寒いねとか何か言っていたのだけれど、聞きとれず。そのまま急ぎ足で走り去って行った。雨降り止まず。早速居間に戻って「純缶」まぐろゼリータイプを開けて与える。下の野良猫たちも雨の日は腹を空かせているのだろうな。

■いつもながら新聞の折り込みチラシの量に驚かされる。これがなければどれだけ配達も軽くなることか。資源ゴミとして縛り上げる作業も大変だ。昔、チラシ抜きの新聞を配達してくれと言って断られた。まあ収入源だろうし、それを作る人もいるわけだが、当方としては一切見ないので丸々無駄なんだよね。


2011.12.04 Sunday　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　

■午前４時15分、ベッドから出て居間に向かうと、私を起こしに来たみかんと寝室前でバッタリ鉢合わせした。ノリ合ってるじゃん俺たち。今朝は隣りのマンションを伺い見る窓ガラスが曇っていない。今日は湿度が低いからか。32分にバイクが到着し、配達し終わって36分にそこを発車するのを窓越しに見た。

■昨日はついに寒くてこたつを作った。猫たちプチ興奮。いっしょに温まりながらＪリーグ最終戦を見た。グランパスは勝ったのだが柏も勝ったので、勝ち点１差で優勝を持って行かれた。残念だがレイソルは強かった。おめでとうと言いたい。ズルな開催国枠からの出場だが、世界クラブ選手権が楽しみだな。

■玄関ドアを少し開けると強い寒気が吹き込んでくる。冬本番だ。41分、エレベーターで上がって来た配達員さん、隙間から覗くみかんに対して「おはよう、ふふ…、おりこうさん」と声をかける。デルピーは後ろに離れて影の中からそれを見ている。階段を駆け下りて行く足音を聞いてから、２匹は居間に戻る。

　　　

■まぐろゼリー仕立てを分け与える。５時20分。２日続けて雨天だったから、下の野良チビたちが気になり、カリカリをカバンに入れて外に出てみた。冷風が顔に痛い。マンションの玄関口で多分仕事帰りであろう「なんや」のマスターとバッタリ。「おはようこざいます」と挨拶したが、早いのはこっちだけか。

■門前の道路を西に歩くと、瓶・缶のゴミ出しの場所（通称「猫舞台」）にほぼ黒猫のメッシがうずくまっていた。寒空の未明、いつもこのように何かを待っているのだろうか。カリカリを軽く一握り。じゃあなと声をかけて背を向けてから、また振り返ってもう一握り盛る。チビ猫とどういう関係なのだろう？

■自宅マンションの前に戻って来ると、向かいのエアコン室外機の裏にあの鼻黒の白黒チビがいた。腹が減っているのだろう。近づいて行ったら慌てて草むらに逃げこんだ。カリカリをチビ一盛り置くと、茶黒混毛の兄弟チビ猫が出て来て喰い始めた。逃げ込んだ白黒チビのためにもう一握り、煉瓦の上に置く。

　　　

■車が近付いてきたので素知らぬ顔で歩き始めると、東側の十字路で男性が自転車が停めて、何かを網フェンスの中に投げ込んでいるのが遠目に見えた。後でそっと確認したら、小さなちくわを茶トラが食べていた。あー、あの人が猫屋敷のお兄さんが言っていた「ちくわを投げて回る人」なのか。ドキドキ…。

■朝から近所の猫事情を少し把握したので、ちょい満足してマックに向かった。相変わらずこの界隈では西友とマックだけが24時間営業で煌々と明るい。今朝はエッグマックマフィン＋ホットコーヒーで220円。いつもの老夫婦がいる。ちゃんとした身なりなので、案外無宿ではなく仕事がら早いだけなのかも。


2011.12.05 Monday

　　　

■午前４時15分、デルピーと共にベッドから出て居間に向かう。みかんは私の椅子の上にいた。今朝は遊ばなくても２匹とも静かだ。昨夜の暖房の温もりがまだ残っている。外を覗くと、31分に隣りのマンション下にバイクが到着し、35分には配達し終わってそこを出発した。いつも通りだが１分早いペースだ。

■41分、エレベーターが５階に到達してドアが開く。「ふふ…おはよう、いい子だねえ」と声をかけられるデルピー。今朝のみかんは直前に尻を向けてしまっていた。階段を走り下りる配達員さんの足音。デルピーとみかん、いつもよりあっさり並んで居間に戻る。猫缶開けてから、今日は外のチビ猫チェックに。

■エレベターで降りて門の所まで行くと、そこでちょうど外に出る若い人と出会った。「おはようございます」と挨拶してから先に道路に出る。南に向かって歩き始めたけれど、あれ、ひょっとして新聞配達員さん？と振り返ってみる。マンションの端に停めてあったバイクで逆方向に走り出す後ろ姿が見えた。

　　　

■あれ、いつもはバイクが走り去る音を聞いてから新聞をドアの新聞受けから取りだしているのだけれど、そういえば今朝は猫と共にさっさと居間に戻ってしまったっけ。スクーター用のメット被っていたし、もし配達員さんならこれからちょっと気まずいよなあ。ある意味ずーっと盗み聞きしてたわけだしな。

■確定ではないけれど、ちょっと気持ちをグラグラさせながら猫舞台に行くと、「ほぼ黒猫」のメッシがいた。多分いつもこの時間はずっとここにいるのだろう。カリカリを与えるが食べない。いつも誰かが訪れるのだろうか。どうも誰かを待っているような雰囲気だった。今朝は茂みにもチビ猫どもはいない。


2011.12.06 Tuesday

　　　

■何やら明確な世界観の夢から覚めると、ちょうど午前４時だった。膀胱内圧力をリリースするために床を立つ。台所に移動してある私の椅子の背と腰の部分に、猫が２匹眠っていた。居間でしばし横になる。みかんがざわめき始めたので起きて隣りのマンション下を覗くと、29分にはもうバイクが停車していた。

■33分にそこを発進する時、目を凝らして見たが、遠目過ぎて昨日の朝出会った人かどうか区別がつかない。メットやバイクが違う気もする。銀杏を拾っていた時、早朝の町には結構何台もの配達バイクが動いていたから別人かも知れない。おっと38分、エレベーターの階表示ランプの３が３↑になった。来る。

■さんざん騒いでいたみかんは後ずさりして離れてしまう。まだ台所の椅子の上にいたデルピーの尻をペンと押すと、玄関にとととと…と移動して玄関ドアの隙間に立つ。４階を通過して５階のエレベータードアが開くと同時に配達員さんが「おほほ、おはよう、おりこうだねえ」と言う。嬉しそうな声の響き。

　　　

■下の野良たちが何となく気になって、見に行くことにした。新聞を回収し、着替えて、餌を準備して、うちの２匹にも猫缶あけてほぐし、ノートＰＣやデジカメを鞄に入れ…と、朝から何かと慌ただしく動いて外に。しかし猫舞台にメッシはいなかった。チビ猫軍団の姿も見えない。餌だけそっと置いてきた。

■夜明けまではまだあと１時間ほどもある。結局行って落ちつける店はマグドナルドだけだ。以前からあれほど拒絶していたマックだが、今は早朝唯一の拠り所だ。エッグマックマフィンコンボとホットコーヒーで220円。これで結構気兼ねなく長居できる。いつもの老夫婦がいつもの席にいる。夜明けはまだだ。


2011.12.07 Wednesday

　　　

■４時15分、デルピーと共に起床。みかんも後に続く。居間でしばしぼーっとする。どこかルーティーンワーク化している気がする。しかし寒い。隣りのマンション下を覗くと、29分にはもう配達バイクが停まっており、31分に見直したらもういなかった。鳴き続けるみかんに急かされて玄関ドアを少し開ける。

■隙間からエレベーターの現在階表示ランプが「３」から「３↑」になるのを、寒いので居間から廊下越しに確認して、デルピーに出動を願う。みかんはドア口でさんざん騒いだのに、エレベーターが到着すると後ずさりだ。「おはよう、おりうだねえ、ふふふ…」と配達員さんのいつもの優しい声。

■結局今日もデルピーが隙間越しに正対する。配達員さんが見えなくなると、ゆっくり居間に戻るデルピー。賢いのか、事務的なのか。分かるのは明らかに私がそうしてほしいと知っているということ。５階の玄関前から双眼鏡で猫舞台や猫茂みを確認するが、野良たちは見えない。５時前の外は寒過ぎるな。

　　　

■居間に戻って猫缶を開け、半分ずつ分け与える。デルピーはガツ喰いだがみかんはほぼ残している。冷蔵庫に残っていた小アジを、蓋付きフライパンで蒸し煮てからほぐして与える。みかんは喰い付くがデルピーは見ているだけ。兄弟でも食べ物の好みが違うのは個性なのかな。寒くて眠い、師走の上旬だ。

■猫々昼日記。昨日愚妻は自分の妹の家に行ってきた。彼女（さすがに義愚妹とは書けない）が車にはねられていた仔猫を拾って来て、現在自宅で治療中だとのこと。獣医にも見せたりレイキを送ったりといろいろしている最中だが、猫トイレでふんばってもウンチが出ないというのがちょっと心配だなあ…。

■猫々昼日記。チャトラの仔猫の名前を仮に姪っ子（彼女の娘だな）はチョビと呼んでいるらしいので、冗談も入った名前候補を愚妻が持っていって、どうやら「エリチャベス略してチョビ」になったようだ。なお白い外猫の名はアン・トニ男などどうだろう。中日のトニ・ブランコ選手からの安易な連想だが。


2011.12.08 Thursday

　　　

■今朝は３時半ころから珍しくデルピーが大声で鳴きながらベッドの周りを回るので、４時前にしかたなく居間に移動する。デルピーは静かになったが、今度は横で眠っていたみかんが騒ぎ始める。大方の人ははまだぐっすり寝ている時間だよ、おい。４時33分、窓越しに配達のバイクが隣りに着くのが見えた。

■上から見ていると配達はずっと小走りで移動しているんだな。37分にバイクは隣りから発進した。玄関ドアを開けるとみかんが騒ぎ始める。外に興味があるのか？42分、エレベーターが到着する。みかんとデルピーが前後に縦に並んでいるのを見て、配達員さん「おはよう、ふふ…いい子だね」と声かけている。

■配達員さんが走り去ると、デルピーはあっさり居間に引き返す。みかんもゆっくり後に続く。今日は調理用のかつお節の小袋を開けてみる。デルピー、ガツ喰い。みかんはショボ喰い。小アジの頭と骨、猫缶の残り、そしてカリカリを少々スチロールトレイに乗せて、野良猫にあげるつもりで外に出た。寒い。

　　　

■…て、猫いねーし。餌は茂みの中に。今日は資源ゴミ出しの日なので、以前に餌ごと茂みに置いてきたトレイを回収して、ゴミの中に混ぜる。このスチロールトレイって人間の経済優先のがさつさを感じる。水で丁寧に洗って資源ゴミに出すけれど、リサイクル的にも環境保護的にもこれ良くない気がするな。

■猫々夜日記。義妹が交通事故にあったらしい仔猫を家に連れて帰って保護・治療している。連日愚妻が仕事の合間を縫って見に行っているが、今一つ元気がないままらしい。近所の動物病院ではなく、去年我が家のみかんがマンション５階から落下した時お世話になったお医者と病院に見てもらおうと考えた。

■猫々夜日記。しかしあの時の本当に動物が好きで、深夜まで面倒をみていた青年先生はもういないのではと不安がる愚妻。今日その病院に例の仔猫エリチャベスを連れて行ったようだが、いなかったらしい。愚妻がネットで調べたら被災地でペットを救出していたとのこと。あの先生が!!何か超嬉しいなり〜。


2011.12.09 Friday

　　　

■午前４時、既にみかんが起きて、最近の新しいねぐらにしているベッドルームの本棚の上で身繕いしている。５分、本棚から降りて来てみかん活動開始。私も居間に移動する。10分、今の棚の上の猫ハウスからデルピーがぬらりと出て来た。今朝の紐々遊びは極細ひも。みかんが野生丸出しの猛速ダッシュ。

■４時29分、配達バイクが隣家下に到着。同33分、発車。それを見てからゆっくり玄関に移動する。玄関ドアの内側が結露でびしょびしょに濡れている。今朝は一段と寒いのだな。36分、風の中のホイッスルそっくりの音を立ててバイクが停まる。階下から順番に配達しながらエレベーターが上昇して来る音。

■エレベーターのドアが開くと配達員さんは１秒も間を置かずに新聞を配達し、猫に向かって「おはよう、んふふ、かしこいねえ…」と声をかけている。みかんが正面、デルピーが今日は尻を向けている。走り去る足音を背後にして素早く居間に戻る２匹。これがもはや日常の風景に…。成す意味を少し考えねば。

　　　

■猫々昼日記。いつもの喫茶店に行こうと駐車場に来たら、いつものほぼ黒猫（胸と腹の一部にだけ白毛がある黒猫）が茂みから跳び出てきた。早速愚妻がうちの車の後部車止めでカリカリを与える。ここは近所でも公然の秘密なのだが、近所で野良猫に出会った時、餌をあげるスペシャルスポットの１つなのだ。

■猫々昼日記。２時間近くモーニングカフェしてから再び駐車場に戻ると、後部車止めにまだ黒猫がいた。タイヤに巻き込まないよう車を降りて覗いて見ると、最後の５〜６粒のカリカリを喰っていた。一度喰い残してまた喰いに来たのかと思っていると、愚妻が「あ、あっちにも黒猫！」と前方で声を上げた。

■猫々昼日記。ご近所の人が茂み（ここもスポット）で餌をあげているという。黒猫分身の術？いや、胸と腹に白毛がある黒猫が実際に２匹存在したのだった！実は以前からひょっとしたら大きさも丸まった尻尾も同じだけれど、写真で見てどうも顔が違うのがいるのではないかという疑念はあったが、やっぱり！

　　　

■猫々昼日記。「何匹もの黒猫を顔や癖でその違いがすぐ分かるようでなければいっぱしの猫好きとは言えないですよ」なんてことを以前偉そうに言ったことがある。すみません、実は私いっぱしではありませんでした。空豆形の顔のがメッシ。ではちょいしょぼ丸顔の方は…。よし、ピケと呼ぶことにしよう。


2011.12.10 Saturday

　　　

■ベッドで目覚める。何か良く寝た感覚がある。ベッド下に置いてある時計を見る。５時32分。…え…？0.5秒後、飛び起きる。うわあああ〜寝過ごしたぁ〜っ！瞬時に頭の中に様々な言葉が弾け流れる。ごめんよ猫っ、ごめんよおじさんっ！夜中に長湯したのがいけなかったんだよ〜。良く寝た感覚ってそれか〜。

■途方にくれながら、居間の電気をマックスに点灯させる。こたつ机の前に座り、ああ、とうとう玄関での猫と配達員のおじさんの未明遭遇イベントも終わりか…と思いつつちょっとヘコむ。机の上の置き時計が視野に入る。４時32分。…え…？４時…？ひょっとして見間違いだった？まだ間に合うんじゃね？

■窓の前に急ぐ。曇ってて全く見えない。ちょっとだけ拭いて隣りのマンション下を見る。まだ来ていない？それともバイク、出てしまった後なのか？取りあえず玄関に行ってドアを少しだけ開ける。はんぱない冷気が流れ込んでくる。エレベーター階表示ランプは３階のままだ。街に響きそうなみかんの咆哮。

　　　

■台所と玄関の間のドアを開け放したまま、玄関の外の階表示ランプと机の横の窓を交互に覗く。部屋の空気がどんどん冷えてくる。40分、窓下にバイクの隣家到着が見えた。とりあえず急いで玄関で鳴くみかんを居間まで抱き上げて回収する。肉球の裏がもの凄く冷えている。ぷるぷると小刻みに震えているし。

■44分、窓の下からバイクが発進して行くのが見える。寒さに震えつつ、自分がまだ裸足だった事に気がつく。まだ動揺してるのかよと思いつつ靴下を装着。パネルヒーター、メモリ弱ではあまり効かない。今朝は０度Ｃに近いらしいし。マンション前でバイクのブレーキ音。まるでキヒヒヒーッと聞こえる。

■51分、玄関ドア外にエレベーターが到着する。配達員さん、新聞をドアの新聞受けに差し込むと、猫に向かって「おはよう、ふふふふ…、いい子だねえ…」と言う。今朝はみかんがフロントポジションだ。駆け下りて行くおじさんの足音。今日は４階の各家に配達して行く音や鼻をすする音まで聞こえてくる。

　　　

■２匹、前後しつつ居間に戻る。ううう…取りあえず今日も存続した、とプチ感慨にひたろうとしていると、背後に猫の見上げる視線を感じる。はいはい、恒例になってしまった未明の猫缶ね。うお、最後の１缶かよ。今日また大量買いに走らなくては。おっとそうそう、まだ新聞を回収してきていないじゃん。

■新聞を取りだし、玄関ドアを閉めようとすると、左目の端に何か光るものが入った。首を向けると満月だった。何ともこのタイミングで西の空に煌々と光る満月がドアの隙間の真ん中ににぴったり収まっている。決まり過ぎだろ、この構図は。確か…今夜遅くに皆既月食があるんだっけ。…うう寒っ、撤収。