■１■近所のイオンで今年度版｢少年ジャンプ｣の最終号(52号)を買いに行った。猫餌と自分の豆菓子も買い物かごに入れてレジ前に並んだ。かなり歳の行った爺さんが自分でも気づかぬままだと思うが、目の前で列に横入りしてきた。注意しても意思が伝わらなさそうなので、そのままにしておくのを選択した。
■２■レジの女性がサクッと処理して金額を示す。爺さんはそれを聞いてから非常に遅い動きで財布からお金を出した。硬貨を１枚ずつ出したのだが、10円玉が１枚足りない。レジ係が指摘すると、ゆっくり財布を開き、５円玉を出した。これは５円ですと言うと財布をまさぐり、ポケットや紙袋の中も探した。
■３■個人的には不快感もイライラもなかったのだが、後ろの列の人達の不満の圧を背中に感じる。個人的には10円玉を１個無言で現金皿に入れても良かったのだが、なんかまた更に面倒くさくなりそうなのでやめた。爺さんは結局小銭が足りないと気づいて、別のお札を出した。全部レジを打ちなおすレジ係。
■３■耄碌しているのではない。多分生命の体感速度が随分遅いだけなのだろう。体の動きも神経伝達の速度も。そして買い出しも代わりにしてくれる人がいないので自分で出向いている感じだ。ゆっくり商品かごと共にレジ前から移動を始める爺さん。レジ係が申し訳なさそうに丁寧に私のかごのレジを打つ。
■５■こちらは全然気に留めていないことを受け答えの顔と声で示す。周りの若い人は年長者に優しさから気を遣う。老人は気づかない。どちらも悪くはない。悪意もない。そして他人事でもない。今朝、新川べりを歩き、駅に向かう通勤者の歩きと比べて自分の早足は思っているより早くないのかもと思った。
■６■一事が万事と何でも自分自身と重ね合わすなよ。いやいや、一事は万事で万事は一事もまた１つの真実。人間社会の中に居ながらにして、自らが乖離しているとも見る視座も否定することなく、それでも万物と不二であることを手放さないまま、爺ぃでありつついつまでも尻の青いクソガキであり続ける。
20251125
Tuesday
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