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■１■気温13℃、体感11℃か、寒くなったものだ。今日のスタート地点は名古屋国際高校の東端だ。昨日より信号１つ､250ｍ東から道なりに南進を開始する。日の出はまだ先で、家々の灯りも消えたまま街灯だけが目に入る。闇の底の街中で何を考えても見えるものはみな、自分の頭の中の出来事や妄想だけだ。

■２■石川町の五差路で斜め左の道に進み、山崎川を跨ぎ、市立名大薬学部の角で県道30号に出る。銀杏並木の下に枯葉がないなと思っていたら、落葉を掃き集めている人がいた。思わず｢ご苦労様です｣と声が出る。歩き続けると弥冨通のＴ字路で道は途絶えたが、さらに先の中根町を直進すると天白川に出た。

■３■天白川までで5500歩か。明けの明星が木々のシルエットの上に輝く。ここからは堤に沿って川を下る。平子橋の手前で河縁に降りて橋をくぐり進む。昨日綿棒多面体の記事をあらかた集め終えたのだが、これからの風呂敷畳みが大変だ。原稿と画像を整理して、一繋がりの長い話に纏め上げるという野望。

■４■綺麗に雑草が刈り取られていた川沿いの歩道がだんだん狭くなっていき、目の前で突然途絶えた。まだ刈り取りの途中だったのか。仕方なく堤防に上がって進むと、近隣の人たちがゾンビのように(こらっ失礼なっ！)もくもくと歩いている。辺りをキョロキョロ見回して歩くのは自分だけだと改めて知る。

■５■野並橋で東海通と地下鉄桜通線をくぐり抜けると、鳴海クリースシステムと片平ふれあいセンターの建物が見えてきた。そうだ、対岸の道も以前歩いたことがある。そして天白橋。ここも信号が無いので下をくぐろうと橋桁におりた。猫が３匹いた。ここで餌付けされている子たちでおっとりしている。

■６■謹んでカリカリを３匹分奉納する。そして思い出す。この先は葛や葦や低木が生い茂ったジャングルで、かつて強行突破を試みて遭難しかけた場所だった。橋のコンクリート沿いに慎重に進んで、何とか草木のダンジョンを抜ける。堤防に上がると日が昇った。川岸で朝日を浴びて、元気をチャージする。

■７■ついこの間まで残暑で忌避していた日の光が、今は何とも愛おしい慈恵に思える不思議。県立名古屋工科高校前で右折して川を離れて直進すれば、昨日と同じ名鉄本星崎駅につく。…て､あれ、駅まで来てほぼドンピシャ10000歩なのに、改札口が向こう側にしかない？昨日の踏切まで､500ｍも遠回りした。

■８■しかも時刻表見たら１時間に３本しか停まらない。いやしかし、現地の人には大切な交通手段だし、文句を言う立場ではない。しかも後で地図見たら線路をくぐる道がちゃんとあった。朝のラッシュ時に列車に乗り込む。すみません、ズボンちょいドロドロで。さっき川岸ジャングルで１回転んだもので。

20251028 Tuesday