■１■私が自らの魔導書と言ってはばからない(いや少しははばかれよ)週刊少年ジャンプだが、その今週号の中で松井優征氏が描く『逃げ上手の若君』の主人公北条時行が、ついに３人の女性を側室と正妻でなく、全員を正妻にした。今後とも修羅場の予想はされない。１でも２でもなく、３という数字である。
■２■かつて一世を風靡した吾峠呼世晴氏が描く『鬼滅の刃』の中でも、音柱である宇随天元が３人の嫁を娶っていた。偶数は常に２で割れる。つまり２人であれば余程の天啓がなければ、遅かれ早かれ対立や激突が予想される。しかし奇数の３はその二元対立の状況を超える視座がある。ただこれは嫁の数だ。
■３■そこに婿が加われば、４という偶数になる。奇数は常に＋１で偶数になる数でもある。偶数が全て悪いとか戦いが生まれるという話ではない。この４が３＋１に分かれる、あるいは３＋１で４即１になるという発想と構造は、生物学的特性を無視した現今の一夫一婦制のみを倫とする状況では生まれない。
■４■もちろんこれはメタファー込みの話だが、男視座からは嫁の数は０,１,２,３…とあり得る。０はもちろん独身のままということだし､死別や離婚などにより、時間の経過を考慮すれば、１のみならず２も３もそれ以上もあり得るわけだ。ひっくり返して女性からの視座でも、これらに同様のことは言える。 20250220 Thursday |
