45067

■９■稲永公園を抜けて海沿いの道路潮凪線を南下する。１kmほども道案内妖怪と思しきおじさんの後を数十メートル距離でついていく。そしてとうとうテトラポッドだけで作られていた長い長い庄内川と新川の分割帯が尽きるところが見える所に来た。遥かに三重の鈴鹿山脈も見える。海際の遊歩道も尽きた。

■10■スマホで位置確認していると、すぐ先に名古屋フェリー埠頭があることを知る。そこから宮城県仙台、北海道の苫小牧へと行けるあの太平洋フェリーの発着所だ。いずれ必ず利用したいので、ぜひ本物を見ておきたいと思った。
道しるべおじさんはいつの間にか消えていた。後戻りはとうに考えていない。

■11■名古屋港フェリーのターミナルビルに行ってみた。閑散としていて人はいない。本日は出入港のない休日だった。いきなり目標を失う。さあどうしよう。ここまで来たのだから、もういっそその先の金城ふ頭まで足を延ばし、あおなみ線の金城埠頭駅から帰路につく行程に切り替えだ。そのまま直進する。

■12■突端の金城西橋の真下まで来てみたが、道路は上にあり目の前には対岸まで数十ｍの海がある。一端途中まで戻ってみるか。行ったり来たりして見たが、結局この橋は車しか通れない道だと理解した。そのまま岸壁南端をぐるりと回り、もう１本あった金城橋の付け根に辿り着く。この橋も車だけなのか。

■13■いやもうとうに二万歩越えちゃってるし。道路を逆に辿ると金城橋に続く平地で橋の両側に歩道が付いていることを知る。ここを歩いて渡る人はほとんどいないのではないかと思うほど、歩道は荒れていた。とうとう金城埠頭側に渡り切ると、名港中央インターチェンジから車がバンバン降りて来ている。

■14■道路の右側歩道が突然消滅して、全て車道になってしまっている。あおなみ線の金城ふ頭駅に辿り着けない。行く手に道はない。なんでこんなところでリアルＲＰＧしているのだ？またもや戻って別の道を行くが、忙しそうな警備員が不審そうな顔をして見る。どうやら現在地は立ち入り禁止区域らしい。

■15■素直に道を聞く。金城橋まで戻って、その下を潜り抜けてから道なりに進めばよいらしい。名古屋港から遥か彼方に見ていた伊勢湾岸道路を、よもや真下から眺め上げるとは思ってもみなかった。リニア･鉄道館やレゴランド･ラボを冷めた目で見ながら、それでも何とかあおなみ線の終点駅に辿り着いた。

■16■洗面所でゆっくり着替える。背中に入れていたタオルも水分過多。９時27分発名古屋行きに乗って帰路に就く。僅か３分で、最初にここから乗って帰る予定だった野跡駅に着く。河口まで歩くのテーマが、あおなみ線終点まで歩くに横滑り現象化。楽しすぎてしんどい(笑)。御器所到着は10時40分だった。

（明日はノーマルに戻りたい）

20241206-2 Friday