TENSEI-064

■１■よくマヤ人は複数の暦を同時に使用していたと言われる。だが実際は逆で、そのままでは捉え難い高次の暦を、３次元的に理解できるよう多重微分して平面的な２次元の表の形にしたから、複数の断面図的なものとして理解可能な暦として立ち現れているのだとも捉えられる。13と20という数理概念とは？

■２■例えば13×20＝260のツォルキン表。高次元のものを落とし込み枠組み表として静止させたものに注目したホゼ・アグエイアスが、様々な試行錯誤の果てに、高次で総体的なＲＰＧの中で、慎重に意味と形を重ね添えた平面的なハーモニック・インデックスとして表わしたものなのだ。そこに何を見るか？

■３■2013年を迎え、それを超え行くための非常食料同様に、そのままでは既に10年以上の賞味期限切れなのに大事に抱えているものは多い。それを取り去った後も残るエッセンスだけをしっかり濾して保存した後、早急に放棄する必要がある。2013年の先に何を捨て、何を持って行くか考えた後のこの今にだ。

■４■2000年から13年が経ち、また20年もとうに過ぎた今、現今の世界観だけでなく、ホゼ・アグエイアスの残してくれたドリームスペルと暦法や世界観、さらには別枠でも残っている伝統的なマヤの世界観や暦法・計時法もまた、賞味期限が切れた多くの遺跡と本質を見定めて、心身共に身軽になる時なのだ。

■５■それはもはや個人が独力でなすべき範疇を超えている。かといって優れた智者の捉えた知識を学ぶだけでは不可能だ。全体主義的洗脳や宗教的自己放下に堕することなく、各自が自らの真摯な世界の捉え方を持ち寄り、相互に敬意を抱きつつ丁寧に交差せることで、新しい価値が湧出するのではないか。

■６■綿棒多面体もこの３次元空間で静止したままでなく動かせるように、この世界では単なる１枚のツォルキン表もまた様々に拡大や縮小・回転や反転で様々に動く。できれば身体ごと日本語の言語空間という同じ場でこれらを共有し探究することで大いに未来が開けるであろう…と傲慢にも言い放ってみる。

2023.07.12 Wednesday