METATRONIC METALOGUE 13

001 新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」

■毎日綿棒多面体の進化話ばかり上げ続けていたけれど、今日は東京は新橋演芸場にて、「新作歌舞伎・風の谷のナウシカ」を鑑賞した。愚妻が主演の尾上菊之助後援会に入っていて、とてもいい席での鑑賞と相成った。昼の部と夜の部通しでの狂言歌舞伎。当然、通しで観るにはチケット２枚が必要。高額！

■昼の部は前列３列目のほぼ真ん中の席。夜の部は花道側のやはり前から４列目。花道の七三で、奈落から上下できるすっぽんというきり穴の真横。登場時も退場時も役者が必ずそこで何らかの演技をする。こちらは近すぎて、もはや席にのけぞって仰ぎ見る形。息遣いどころか連獅子の毛先がバチバチ当たる。

■自分だけでは見ようとはしなかっただろう。愚妻の菊之助贔屓に感謝しなくてはなるまい。それにしても何という長丁場。見る方も体力勝負である。新作歌舞伎の「NARUTO-ナルト」やスーパー歌舞伎の「ワンピース」などもあったけれど、マンガの歌舞伎化はどうなのだろうかとある種の訝しがりもあった。 ■自分だけでは見ようとはしなかっただろう。愚妻の菊之助贔屓に感謝しなくてはなるまい。それにしても何という長丁場。見る方も体力勝負である。新作歌舞伎の「NARUTO-ナルト」やスーパー歌舞伎の「ワンピース」などもあったけれど、マンガの歌舞伎化はどうなのだろうかとある種の訝しがりもあった。

■歌舞伎の世界を少しなりとも知っていて良かったと思う。何も知らぬまま観ていたら、これは原作とは違う！という直情的な感想が強く出てしまうだろう。これは同じ作品なのだけれど、同時に別の作品なのだという４値論理的受け止め方をすると、何と楽しく挑戦的な表現作品なのだろうと驚かされるはず。

■歌舞伎の伝統的な表現や仕掛けもしっかり保持しつつの新作という試みには、やはり敬意と喝采を送らざるを得ない。ハリウッド等からの熱い実写版映画のへの誘いは固く固執し続けていた背景があっての歌舞伎化。原作も日本のものなのだけれど、日本的な伝統での表現とテーマに驚き、時めき、感動する。

2019.12.18 Wednesday

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