#034　聖バレンタインの夜の猫砂

■１■今日も午後９時に猫ハウスに行って、３匹に別個の餌を用意してプロバイドした。
すーちゃんはメタボ用のカリカリ、プリメロは糖尿病用のカリカリとレトルト、ハナちゃ
んはノーマル。今日は本マグロの血あいが多くて刺身にならない部分を安く売っていたの
で、それをゲットして茹でて添えてあげた。

■２■腹がふくれるとすーちゃんは決まって、綺麗にしたばかりの猫トイレで用をたす。
それは良いのだが、彼はトレイの端に体重をかけて念入りに念入りに砂をかける動作をす
る。事件はその後に起こった。縁に乗りすぎて、すーちゃんの体重の重さが猫トイレを中
身ごとばっさりとひっくり返してしまった。

■３■何が起こったのか分からないまま、猫トイレのトレイの下から出てきたすーちゃん
は、背中にも白い猫砂をたくさん載せたままだ。狭いとはいえ、部屋中にウンチと猫砂が
飛び散った。数秒、黙ってそれを見ていたら、何か悲しくなってきた。そしてさらに30秒
後程経ったら、全体が可笑しく思えてきた。

　　　　　　　

■４■どちらも自分の気持ちでありつつも、深層の方での湧きあがりなので気付きにくい
けれど、こんな感じは昔にもあったなあと思った。1986年の夏、ＢＯＢが病院から戻って
来てからも、いろいろと奇妙な事は身辺で起きていた。しかし万事上手く行くとも知って
いた。その時の呪文。「泣きながらラッキー」

■５■痛みはなくなると分かっていても、まだ痛い時は痛い。辛い思いをしている時は、
それもまた過程の１局面とは知っていても、辛いものはまだ辛い。そんな時ふと、万事Ｏ
Ｋと言うことを忘れないように、半ば泣き顔になりつつも、結局全て上手くいっちゃう不
思議と思いつつも「泣きながらラッキー」。

■６■まあそこまでしんどくはない、ただもう１度部屋を片付ければいいだけなのだけれ
どね。夜も遅いので音が近所迷惑だろうと電気掃除機を使わずに、小さな放棄とチリトリ
で丁寧に。いつもは午前９時の掃除＆朝飯パートと午後９時の掃除＆夜飯パートの後、小
一時間程「数独」を解くのが楽しみだった。

　　　　　　　

■家に戻ったら、みかんがパネルヒーターの前で丸くなって寝ていた。みかんよ、今度ス
ーちゃんとご対面しような。

■７■今晩は残念ながらそれはなしだ。背中に白い猫砂を乗せ続けるわけにもいかないの
で、ほうきでそこそこ取ってやる。すーちゃんは甘えて膝の上に乗る。食後の９kg＋は江
戸時代の膝への石乗せ拷問と化してく行く。こたつの中ではフリメロとハナちゃんが仲良
く寄り添っている。今日もまだ寒い夜だ。

■８■こたつにタイマーをかけ、中の部屋にはデンキストーブを弱で付けっぱなしにして
まま、スタンド以外の電気を消して帰路に就いた。高々365歩の帰宅だけれど、何か背中
が丸まっているのに気がついて背筋を伸ばした。また1986年の時のことを思い出した。「
泣きながらラッキー」と口から声が出た。…寿文だった。

2015.02.14 Saturday

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