#104　自然からの警告とも解せよう

■１■水は方円の器に従う。重力に対して水平な方向に安定しようとする。人間の３軸認識でも前後という生物学的自得の特性（１人称的）、左右という社会的・対面対称を認識する特性（２人称的）に対して、共有する不二な重力中心垂直方向（３人称的）に対し、水はこの３つの次元を内包した動きをする。人間も水だ。

■２■天災はある意味では人間自身の広大な共通無意識領域からの通奏低音的な重い響きを伴った警告とも取れる。心の姿勢へのさらなる何かのためのシュミレーションとして、この地震もまた愚鈍なエネルギー必要論者を含めた人間自身への自らの（水からのと書くほどベタではないが）捉えられもしよう。

■３■したくもないことだが、ちょうど昨日、選挙の前後もしくは当日に天災が起きたらどうなるのかと、脳内シュミレーションしてみていた。そして現今の選挙運動や主張を振り返って見ると、いかにも軽く考えなしであることが分かった。この地震は改めて真剣にやれという人間自身の自己警告とも取れる。

■４■先ずは東北の人々の心と体が少しでも健やかであることを祈ります。自宅は離れているからと人ごとのようにとらえることなく、次の瞬間に自分のところにも予測のつかないことが起こるかもしれないということを自戒しつつ、今一度自らを戒めようと思う。連動、共鳴、増幅するのは人間の意識も同じ。

■５■時が時、場合が場合だから大きな声ではずっと言えないのだが、私は地震が嫌いではない。嫌いな人や被害を被った人に対しては顰蹙だから控え目に言うと、津波や土砂崩れの恐れがあるところや、余程危険な場所でない限り、２次災害でなければ地震自体は震度４〜５程は全く平気だ。

■６■しかし地震がひとたび起きると、ほとんど全ての公的交通の便が止まる。飛行機も鉄道も高速道路すらもだ。今回の地震は去年の大地震の余震もしくは類振と思われるが、マグニチュード7.3と発表されている。気象庁マグニチュード7.3は、1995年（平成7年）1月17日の兵庫県南部地震と同じ強さである。

■７■原発関係は事故があっても即座には発表しないだろうから、特に注意していなくてはならない。政治家たちのコメントが聞きたいものだ。陰謀論や共謀論は置いておくとしても、この地震と周辺事件によるブラックアウトの背後で、だれが何をするのか、しようとしているのかにも目配りを忘れまい。

2012.12.07 Friday